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DANZEN さんの日記
2015
4月
1
(水)
17:09
本文
私が塾講師を始めた頃は、個別指導塾なんてほとんど存在していませんでした。
ところが今では、驚くほどの勢いで乱立しています。
大手塾がこぞって個別指導部門を立ち上げ始めた頃、業界内では「左遷先」と呼ばれていたのが個別指導部門です。
なぜなら、指導力のある講師が個別指導にはいないことが多かったから。
当然、そんな講師たちの指導を管理しなければならない管理者は、常にクレームの矢面に立たされます。
なんで指導力のある先生が個別指導部門にはいないんでしょう。
冷静に考えればわかります。
40人の生徒を教えられる指導力のある先生を、1対1や1対2の個別指導に回すわけがありません。
仮に4人指導の少人数制だとしても、40人教えられる先生を使うなら月謝10倍もらわないと割に合わない。
(ちょっと暴論ですが、理屈としてはそういうことです)
ちなみに私自身、集団・個別の両方で指導経験があります。
当塾「トップ進学ゼミ」は集団指導塾ですが、私の原点は大手塾の集団指導。
その後、自分の夢であったガラス工房を開こうと退職したところ、元生徒の保護者が私を見つけてくださり、家庭教師をすることに。
そこから口コミで毎年5軒ほど、個別指導を続けていました。
当然、高額な月謝を頂いておりました。
理系の私と文系の相方、二人合計で週3回伺った場合、それぞれに大卒初任給レベルの月謝。
つまり、ご家庭もそれだけの経済力をお持ちだったということです。
個別指導なので非常に優秀な子も居ればとんでもなく出来ない子も居りました。
優秀な子はほとんど質問に答えるだけ。自分で色んな問題を解いているので納得いかなかったり、分からなかったりする問題の解説を求められるのです。某大手塾の灘クラス在籍の生徒の質問は毎回大変でした。
普通の子はその子の課題を見極めて苦手をひとつずつ潰していく感じで指導をします。
出来ない子はどうやって勉強に向きあわせるかで時間の8割を使う感じ。だって定期テスト5教科の合計が20点いかないんだもの。
半年くらいかけて授業時間の5割は勉強に向き合わせるようになれた感じ。そして担当の理数だけで合計100点を超えるようになりました。
生徒の数だけ指導のレベルも指導の仕方もカリキュラムもすべて違う。
それが個別指導の最大の強みです。
ただね、指導のレベルや方法を自在に変えることが出来て、何をどうすれば成績が上がるのかという糸口を見つけて、それに基づいてカリキュラムを立ててあげられる先生ってそんなに居ないですよ。(ほとんどいないと思います)
だからこそ、高い月謝を取れるのです。
10年前ほど前だったかな、プロ家庭教師を自認する先生が捕まって新聞に載ってましたね。1500万円を前払いで受取りながら授業をしなかったということだったと記憶しています。
授業をしていれば問題なかったのに…。
それほど、プロの個別指導には青天井の市場があるということ。
医学部志望の子に本気で向き合う家庭は、月100万でも払うのです。
まぁ、別世界ですね。
その一方で、街の個別指導塾の月謝はむしろ安い。
私の時代の月謝水準にも達していません。
つまり、指導する先生のレベルもそれなりということ。
せめて管理者だけは有能であることを願うばかりですが……。
そんなわけで個別指導の管理者にはクレームがたくさん来るわけですね。
「成績が上がらないんですけど!」
「先生の教え方が分からないと言ってるんですけど!」
「先生が頼りないんですけど!」
そうすると最後の最後に管理者はこう言うのです。
「先生を交代しましょう!」
クレームが来る度に欺し欺し(だましだまし)時間を稼ぎ、究極の奥義「先生交代!」でさらに時間を稼ぎ、今更環境を変えるなんて出来ないでしょっていう受験期まで引っ張るわけです。
これは私の知人の大手塾管理者の話。フィクションではありません。
ただし、個別指導の効率が高いのは事実です。
お金を惜しまなければ、集団よりもはるかに効果的。
でも、それは“高額個別”に限った話。
集団指導の強みのひとつを挙げると「刺激」ですね。周りの生徒の影響で競争心が芽生える。これは個別では得がたい要素。
「その刺激をどう使うか」が集団指導の先生の腕の見せ所です。
個別指導でも集団指導でも共通の「子どもが伸びる要素」があります。
それは先生との相性です。
「先生が好き」という生徒は伸びるんです。
そしてそれは集団であれ、個別であれ関係ないです。指導力もそんなに関係ないです。
人間対人間の相性の部分でめっちゃ伸びるんですね。
この点では、個別指導の「先生交代OK」は強い武器です。
集団では基本的に先生の変更は難しいですからね。
ですから、安価な個別指導塾を利用する場合は、「先生交代!」を遠慮なく使うべきです。
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