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dai さんの日記

 
2024
2月 16
(金)
17:11
トップの本棚―かくもこわれやすいもの
本文



やけにポカポカした空気の平日。外へ出るなり大きなくしゃみを二つ。今年もとうとうオーガニックハッピーパウダーの季節がやってきてしまったのだろうか。

ところで@杉花粉さん、自分のことをオーガニックハッピーパウダーとかいうのやめていただけないだろうか。こちとらちっともハッピーじゃない。


閑話休題。将来医学部やその周辺領域に進みたいと思う各位に、ぜひ読んでほしい漫画を2つ紹介したい。


『フラジャイル 病理医岸京一郎の所見』
原作 草水敏・漫画 恵三郎 講談社


病理医とは、患者の体から採取された検体を観察して、病気の診断をする医師のことである。直接患者と接する仕事ではないが、臨床医に治療方針の根拠を示すという重大な責任を負う仕事である。

覚悟を持った人間の美しさ、決断の重さ、知識の使い方、生かし方、、、
考えさせられる内容である一方、きれいごとでない人間模様が描かれており、読みだしたら止まらない作品である。


『コウノドリ』  鈴ノ木ユウ 講談社

(子供は大人の思い通りには育たない、という文脈で)
「ダダをこねたり いたずらやケンカしたり……
ウソをついたり かくしごとしてみたり……
子供って毎日 必死に生きてるん だなぁ~って 思う」
(14巻から)

このシーンに限らず、何度となく涙腺崩壊が待ったなしだったので、図書館に置いてあってもその場では読みにくいかもなあ。


ちなみに、「ちはやふる」や「キングダム」のみならず「SPY×FAMILY」まで置いてある某膳所高校の図書館なら、両方とも普通に置いてありそうな気がする。しらんけど。


だから(おもくそ接続詞の使い方を間違えている)、特色で膳所受けた塾生のみなさん、

特色で残念だったとしても諦めずに是非是非一般入試にチャレンジしてくださいね。


さて、授業の時間だ。


「はたらく細胞」は不正確だから塾には置かない、というどこかの塾の先生の意見を見かけた。「赤血球が二酸化炭素を運ぶ」とはっきりくっきり書いてあるらしい。
弊塾(というより私の独断で)、がっつり6巻とも、さらに「細胞の教科書」まで置いてあるけど。

うそやろ、そんなことないやろ…





ほんまや、がっつり書いてある。この点、華麗にスルーしとったわ(「数年前の導入時に(小腸から肝臓につながる)門脈を赤で塗っているのが気に入らん」とか言っていたくせに)。


「赤血球は酸素を運ぶはたらきをする」が強調しすぎるくらい強調されている(「O₂」と書かれた白い箱を持ったお姉さんのイラストとともに)が、最後のほうに

「酸素を運んだあとの赤血球は、組織から二酸化炭素をうけとり、体外へ排出するために肺に運びます。」(はたらく細胞 細胞の教科書p36)

この件、中学校の定期テストで誤りとされるレベルの間違い、と断罪する方もいたけれど、、、

確かに、この記述だと「二酸化炭素ももっぱら赤血球が運ぶんだ」と誤解してしまいそうで、良くはない。

まあ、赤血球が二酸化炭素を運ぶということ自体は別に嘘ではないんよね。細胞呼吸で出た二酸化炭素の一部は(1割強くらい)ヘモグロビンに引っ付いたまま肺まで流れていくのよ。
もっとも大半は、赤血球が持つ酵素により重炭酸イオン(HCO₃⁻)に変えられ、血漿中に溶け込んで肺まで運ばれる。むしろ物理的に血漿に直接溶ける二酸化炭素は一部なのでね(念のため、看護学生向けの教科書で確かめた)。

というわけで、小中学生にはその辺のプロセスをすっ飛ばして「細胞で出来た不要物は血漿に溶けてしかるべきところから体外に排出される」、とざっくりしか説明していないけどね。

だから、高校入試用に問題を作るとき、うっかり「二酸化炭素はすべて血漿に溶けて運ばれる」という選択肢をつくって正しいとしたりしないように気を付けたい。


それでは今日は、このへんで。






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