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dai さんの日記

[2019-12] 
 
2019
12月 16
(月)
16:37
トップの本棚―A memory of Oriental Art
本文
年の瀬になると思い出すことある。20世紀最後の年末、ふらり立ち寄った阪神競馬場(注1)で、一頭の牝馬に出会った。彼女の名はオリエンタルアート、のちに三冠馬オルフェーブルの母親となる馬である。

なぜ彼女の単勝が買えたのか今となっては定かではないが、当時全く人気のなかった彼女は、ダート1800mを後続に影を踏ませることなく逃げ切った。

当時の時給1時間分で購入した勝ち馬投票券は、受講しようと思っていた司法試験予備校の半年分の受講料(注2)に化けた。



『阪急電車』  有川浩  幻冬舎文庫


物語の舞台は阪急今津線の車内。季節はツバメの雛が巣立つ頃である。宝塚市立図書館で同じ本を借りようとした男女が、宝塚駅を出た電車内で乗り合わすところから物語は始まる。次の宝塚南口駅ではなぜか白いドレスを着た女性が乗り込み、逆瀬川駅から乗ってきた孫娘を連れた女性に声をかけられ次の小林(おばやし)駅で降りる。同じ車両に乗っていた若いカップルは車内で口論になり彼氏のほうが次の仁川駅で競馬でもしてくると降りてしまうと、残された彼女は次の甲東園駅から乗ってきた女子高生のグループのほのぼのした会話を聞いて余計にへこむ…。

宝塚駅と西宮北口駅の間を電車が往復する間に、たまたま乗り合わせた乗客たち一人一人が持っている人生模様。初出から10年以上たったいま読み返しても色褪せない。

北川景子が白いドレスの女性を演じた映画も良かった。今年大学受験の子がまだ小学生(いや中1だったかな)の頃だっただろうか。


さて授業の時間だ。


10回にわたってお届けした中3生の週末実践講座(1日合宿みたいなものだ)が最終回を迎えた。ここで記録されたスコアや偏差値は、受験校を決める物差しとして大いにあてにしてよい。各志望校への目安の偏差値は高めに設定されているようなので、それに足りないからといちいち落ち込まなくてよい。テストの復習の中で自信を持ってできることをひとつひとつ増やしていけばよいのだ。

その実践講座の質問対応で、複雑な方程式を立ててしまいどうしても答えまで行きそうにないと質問してきた子がいた。なるほど図形の問題で求めたいところをxと置いて見えている相似な三角形について比の式を立てると、見た目うんざりするほど複雑である。
ただ立てた式は理に適っているので、あとは整理して解くだけなのだった。
ほら、解けそうじゃないと方向だけ誘導してやると、その子は1人で解いて答えが出て気持ちいいって言って席に戻っていった(注3)。

生徒自身の力で、頭の中に明かりをともす瞬間を見届けるのは、私自身も気持ちの良いものである。


冬期講習は復習がメイン。一度学習した分野、単元ながら今「もやっと」しているところが、「すっきり」ってなる瞬間をたくさん見届けられたらうれしいな。


注1:当時私は阪急沿線在住、仕事先も阪急沿線だった。

注2:なお翌年の司法試験、1点足りなくて短答式で落ちたわけで。ドラマや小説のように人生うまくいくわけではない。

注3:大将軍Tは1学期にもっと複雑な食塩水の問題(一回まぜて半量戻すやつ、ありえない引っ掛けつき)をやっているのでこれくらい楽勝かもしれない。知らんけど。
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