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TOP  >  TOPブログ  >  dai  >  つれづれ  >  りつくさほんだな―夏休みの宿題なんかぜんぶなくなっちゃえばいいのに(こなみ)

dai さんの日記

[2019-7] 
 
2019
7月 18
(木)
17:58
りつくさほんだな―夏休みの宿題なんかぜんぶなくなっちゃえばいいのに(こなみ)
本文
塾の先生なんてやっている今でも、ときどきそう思うことがある。いつだかの県立○山高校(伏字になってない)の「1冊全部訳して来い」とか、某自称進学校の「青チャートの何番から何番まで例題類題全部やってこい」とかいうやつ、ぜんぶどっか行っちゃえばいいのに…
※今日痛ましい事件があったので表現を改めました。


『だれでも書ける最高の読書感想文』 齊藤孝 角川文庫


多くの中学生にとって、とりわけなくなっちゃえ、と思うのが読書感想文ではないだろうか。私もそうだった。「○○を読んで」などというつまらないタイトルを書き、いざ書き始めても「○○が△△したところが面白かったです。僕も△△してみたいと思いました。」と3行書いて筆が止まる。苦痛以外の何物でもなかった。
そうはいっても、「やらなければいけないことなら手短に」(注1)やるしかないだろうし、どうせやるのなら、楽しんだほうが人生お得だ。
そういう人に向けた指南書が、本書である。目次だけでも閲覧してみて。

栗東草津教室には、文庫・新書を中心に数百冊、私が中学・高校のときに出会っていたらよかっただろうな、と思う本が並んでいる。したがって小学校高学年から中学生くらいが読書感想文に使えそうな本もたくさんある(個人の感想です)。今までのブログで取り上げたものを中心に、何冊か取り上げてみたい。

『羊と鋼の森』 宮下奈都 文春文庫
若きピアノ調律師の成長物語。映画では松坂桃李が主人公外村を好演していた。

『家族シアター』 辻村深月 講談社文庫
家族を巡る短篇集。小学生姉が妹に対するアンビバレンツな感情を描く「1992年の秋空」がおすすめ。

『消えない夏に僕らはいる』 水生大海 新潮文庫 
小5の林間学校を抜け出し肝試しに行って事件に巻き込まれた4人が、高校で再会する。

『アンと青春』 坂木司 光文社文庫
デパ地下の和菓子コーナーで働くアンの学びと気づきの物語。

『真実の10メートル手前』 米澤穂信 創元社推理文庫
孤独死した老人を発見した中学生とジャーナリスト大刀洗の交流を描く「名を刻む死」がおすすめ。(もしも自分が第一発見者だったら、という視点で書くとよいだろう)

『ぼくらの七日間戦争』 宗田理 角川文庫
「ぼくらの〜」シリーズは角川つばさ文庫の定番、したがって読書好きな小学生の定番かもしれない。30年以上前の本なんだけどね。

『青い春を数えて』 武田綾乃 講談社(単行本)
「響け!ユーフォニアム」の作者が思春期女子の人間関係の機微を描いた短篇集。高校生から圧倒的共感の声。「白線と一歩」は文科系部活女子あるある。

『トリガール!』 中村航 角川文庫
鳥人間コンテストをめざす学生たちの成長物語。これもつばさ文庫に入っている。なお土屋太鳳主演の映画は盛大にコケた(いらんこといわんでええねん)。

『温室デイズ』 瀬尾まいこ 角川文庫
学級崩壊、いじめ。校舎のガラスが全部割られてしまうような荒れた中学校で、2人の少女が奇跡を起こす。主人公たちのリアルな部分に焦点を当てて自分を振り返るのが吉。

『二人の距離の概算』 米澤穂信 角川文庫
「古典部」シリーズ5作目。主人公の奉太郎は、校内マラソン大会を走りながら、部をすぐやめてしまった後輩の秘密を推理する。


今回の授業はお休み。夏期講習でお会いしましょう。
(さっそく20日(土)からスタートです!)


注1:最後に紹介した「古典部」シリーズの主人公折木奉太郎のモットー「やらなくていいことなら、やらない。やらなければいけないことは手短に」より。
第6作『いまさら翼といわれても』では、彼が中1の時に読書感想文「走れメロスを読んで」を原稿用紙5枚も書いてしまったという場面が出てくる。なお、この感想文は物語中で全文ちゃんと掲載されている。
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