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ぼびん さんの日記
2014
10月
21
(火)
01:29
本文
毎月曜日は、嵐か雨か。
日本は古来から雨に親しみがあったのでしょう。
英語も標題のように面白い言い方がありますが、流石に日本語の数多くの雨の表現の仕方には負けますね。
たぶん、想像しているより多いでしょう。飽きずにちゃんと読んでね?笑
それでは行ってみましょうー!!
霖雨(りんう) 降ったり止んだりが,何日にもわたって続く雨
地雨(じあめ) しとしとと,何時間にもわたって降り続く雨
霧雨(きりさめ) 霧のように細かい雨。糠雨(ぬかあめ)とも
豪雨(ごうう) 激しく大量に降る雨のこと
篠突く雨(しのつくあめ) 激しく降る雨のこと。篠とは群生する細い竹のことで,雨の激しさを,篠を突きおろす状態にたとえた言葉
俄雨(にわかあめ) 突然に降ってきて,すぐに止んでしまう雨
肘笠雨(ひじがさあめ) 俄雨のこと。笠をかぶる間がなく,肘をかざして袖を笠のかわりしたことからできた言葉
驟雨(しゅうう) ざあざあと激しく,短時間に降る雨
凍雨(とうう) 雨滴が凍ったまま降ってくる雨。長くは続かず,やがて雨か雪になってしまいます。
梅雨(つゆ,ばいう) 6月上旬から7月中旬にかけて降る地雨のこと。梅の実が熟すころに降るために「梅雨」と書きますが,この時期に黴(かび)が生えやすいので「黴雨」と書くことも。
五月雨(さみだれ) 旧暦の5月に降る地雨のことで,梅雨のこと。「五月(さつき)に水が垂れる」という意味
夕立(ゆうだち) 夏の夕方に降る驟雨のこと。白雨(はくう)ともいいます。発達した積乱雲による雨で,よく雷を伴う
氷雨(ひさめ) 夏の初めに降る雹(ひょう)のこと。発達した積乱雲によるもので,よく雷を伴う。
秋雨(あきさめ) 9月初旬から10月初旬にかけて降る細い地雨のこと。秋霖(しゅうりん)ともいい,梅雨の時期と似たような気圧配置に。
時雨(しぐれ) 秋の終わりから冬の初めに降る冷たい俄雨のこと。日本海沿岸の地域でよく見られる。
春雨(はるさめ) 春にしとしとと降る地雨のこと。春霖(しゅんりん)とも。
菜種梅雨(なたねづゆ) 3月から4月ごろに降る雨のこと。
卯の花腐し(うのはなくたし) 春雨と梅雨の中間ごろ,しとしとと降る地雨のこと。「卯の花を腐らせる」という意味です。
虎が雨(とらがあめ) 旧暦の5月28日に降る雨のこと。この日は,曾我兄弟が討たれた日で,この日に降る雨は,兄の曽我十郎祐成の愛人である虎御前が流す涙であると伝えられている。
薬降る(くすりふる) 旧暦の5月5日に降る雨のこと。この日は,薬日とよばれ,この日に降って竹の節にたまった雨水(神水という)には薬効があると伝えられている。
半夏雨(はんげあめ) 7月2日ごろ,夏至から数えて11日目に降る雨のこと。この日の雨は,大雨になるといわれています。
寒九の雨(かんくのあめ) 1月13日ごろ,寒に入って9日目に降る雨のこと。この日に雨が降ると豊作になるといわれている。
状態を表す雨の呼び名
驟雨(しゅうう) 突然降り出す雨。俄雨(にわかあめ)。たいてい入道雲ができて雷と共に降ってきます。
地雨(じあめ) しとしとと振りつづく雨。纏わり付くようなうっとおしい雨。
肘かさ雨(ひじかさあめ) 急に降り出した雨。肘を傘の代わりにして軒先まで走る様子
からこう呼ばれています。
篠突く雨(しのつくあめ) 篠とは群生する細い竹のことで、篠を束ねて突きおろすように激しく降る雨です。まさに槍が降っているようですね。
村雨(むらさめ) 群雨/叢雨ともかく。群になって降る雨。玉が散っているような雨のことです。
怪雨(あやしあめ) 花粉、黄砂、火山灰などいろいろな塵が混じって降る雨のことです。
天泣(てんきゅう) 空に雲が無いのに細かい雨が降ってくることです。狐の嫁入りとも呼びますね
外待雨(ほまちあめ) 自分の畑だけに降るような雨、局地的な雨のこと。近畿地方では私雨も呼びます。
梅雨が付く雨の呼び名
入梅(にゅうばい) 梅雨に入る事をこう呼びます。最近はかなりおおまかになりましたね。
栗花落(ついり) 梅雨入りのことです。この頃は栗の花が散るのでこう呼びますが、「堕栗花(ついり)」という字で表現する事も有ります。
五月雨(さみだれ) 梅雨のことです。旧暦の5月に降る雨ですので今の暦ではちょうど梅雨時期ですね。
梅雨(つゆ) 江戸時代頃から「ばいう」→「つゆ」と呼ばれるようになりました。漬「ついゆ」などが語源とされています。
菜種梅雨(なたねつゆ) 3月下旬から4月 菜種の生る頃にかけて関東よりも西の地域で天気がぐずつくことです。
走り梅雨(はしりづゆ) 5月の中旬から下旬にかけて梅雨を思わせるようなぐずついた天気が続く事です。
送り梅雨(おくりづゆ) 梅雨があける頃の雨の呼び名です。
戻り梅雨(もどりづゆ) 梅雨があけたと思ったらまた雨が降り続く事です。
空梅雨(からづゆ) 雨の少ない梅雨の事です。
山茶花梅雨(さざんかつゆ) 初冬に比較的短い期間ぐずつく雨のことです。
季節による雨の呼び名
時雨(しぐれ) 晩秋から初冬にかけて、ざっと降ったかと思ったら、すぐに青空が戻ってくるような雨です。
村時雨(むらしぐれ) ひとしきり強く降っては通り過ぎてゆく雨のことです。
片時雨(かたしぐれ) ひとところに振るの時雨のことです。
横時雨(よこしぐれ) 横殴りに降る時雨のことです。
春時雨(はるしぐれ) 春なのに時雨を思わせるほどの冷たい雨の事です。
小糠雨(こぬかあめ) 春先にしとしとと降る霧雨。ひそか雨とも呼ばれます。
春雨(はるさめ) いつまでも降り続く地雨のようなしっとりした雨。春の後半の菜種梅雨の頃の雨です。「春雨だ濡れて参ろう」なんて粋な台詞が有りましたね。
春霖(しゅんりん) 3月から4月にかけて天気がぐずつく時期のこと。春の長雨とも呼ばれますが。地方によっては菜種梅雨と呼ばれます。
翠雨(すいう) 青葉に降りかかる雨の事です。
緑雨(りょくう) 新緑の頃に降る雨の事です。
麦雨(ばくう) 麦の熟する頃に降る雨の事です。
甘雨(かんう) 草木を潤う雨の事です。
瑞雨(ずいう) 穀物の成長を助ける雨の事です。
卯の花腐し(うのはなくたし) 旧暦の4月から5月の卯の花が咲く頃に降る雨。この頃の曇り空を卯の花曇と呼びます。
秋霖(しゅうりん) 秋の長雨のことです。
日にち限定の雨の呼び名
虎が雨(とらがあめ) 旧暦5月28日頃にに降る雨です。有名な仇討ち話で 曽我兄弟の仇討ちというのが有りますが、見事本懐を遂げたのが旧暦の5月28日、その時曽我兄弟の兄曽我十郎は取り巻きの武士に斬られて討ち死にしますが、彼には恋人がいました。それが「大磯の虎」とも呼ばれた遊女、虎御前で、彼女が悲しんで流す涙が命日に雨となって降ると言われ「虎が雨」と呼ばれるようになったと言う事です。
洗車雨(せんしゃう) 旧暦7月6日に降る雨です。彦星が織姫に会う為に牛車を洗う水が雨になると言われています。
酒涙雨(さいるいう) 旧暦7月7日に降る雨です。これは雨のために会えなかったということでは無く、年に一度しか会えない惜別の想いの涙だと言われています。
御山洗(おやまあらい) 旧暦7月26日に降る雨。山の不浄を洗い清める雨です。
半夏雨(はんげあめ) 夏至から数えて11日目の半夏生の日に降る雨です。
寒九の雨(かんくのあめ) 寒に入って9日目に降る雨。豊年万作の兆しといわれます。
その他
作り雨(つくりあめ) 打ち水のことをこう呼びます。
樹雨(きさめ) 濃霧の森を歩いているときに木の葉からしたたり落ちてくる雨の事です
探してみるとめちゃくちゃあるな。
何個かかぶっていたのに気付きました?笑
雨というと、大正に人気を博した新国劇の名場面。
「月さま、雨が…」。と傘を差し出す舞妓に
「春雨じゃ、濡れて参ろう」と勤王の志士、月形半平太が京都・三条の宿を出る、なんてシーンがあります。
物語を知らなくとも、台詞に聞き覚えがある人は多いのでは?
主人公が恋人の前で風流を気取り、格好を付けている。
そう思っていたら全く見当違いです。
これを理解するには、万葉学者の中西進が国語学者の故金田一春彦に学んでいたときの話をだすと良いかな。
ちなみに、中3生は金田一の名前ぐらいは知っておいてね?決して探偵ではないぞ笑!!
金田一春彦はこういいます。「春雨は下から降ります」
もう意味不明ですよね?笑
雨が下から降る?
彼は続けて言います。
「東京の雨は強くて春雨になりません。降るのは京都です」
東京で生まれ育った中西館長には半信半疑だったが、後年京都に滞在した夜、全身にまといつく、下からわき上がるような霧雨を体験し、やっと納得できたといいます。
「ことばの歳時記」だったかな?何の本だったかは忘れました。スミマセン笑
また、雨の名前は、京都を中心に作られているものが多いと述べてあります。これはまたの機会に。(最近多いな笑。忘れそうだ。)
ですから、月形の名台詞は、金田一流の解釈では
「霧のような雨だから、傘を差しても無駄だよ」という意味になるのかな。
温暖湿潤で四季がめぐる日本独特の風土が、感受性豊かな言葉を育んだのでしょう。
「雨」の含意の深さに、あらためて感心しますね・・・。
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