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dai さんの日記
2026
8月
15
(土)
23:47
本文
ちいかわの映画を見て、令和何年以降生まれの子ども達が、その不穏さに怖くて泣いてしまうのだろう?
くれしんの映画を見て、平成何年以前生まれのお父さん達が、得も言われぬ感情に包まれ泣いてしまうのだろう?
♪忘れないように 色褪せないように
歴史に残るものが全てじゃないから
八月のある晴れた日、京都にあるあのグラウンドと、古書市をやっているあの神社の森を訪れた。帰りは市バス205で下鴨本通を北上しに乗って北大路から紫明通り、西大路通りを遠まわりした。
『八月の御所グラウンド』 万城目 学 文春文庫
『六月のぶりぶりぎっちょう』 万城目 学 文芸春秋
前者掲載の「十二月の都大路上下(カケ)ル」で都大路のアンカーを走ることになった一年生ランナーの母親が、学生時代の京都の寮生活の思い出を綴るのが、後者掲載の「三月の局騒ぎ」である。
全国高校女子駅伝の5区、アンカーが走るのは西大路通りをひたすら下り、西大路五条で右に曲がり西京極の陸上競技場(現たけびしスタジアム京都)へ向かう5.0㎞のコースである。
彼女は中間点を過ぎたあたりで左手に並走する不思議な集団を目撃する。「誠」と書かれた大きな旗を持っていたり、刀を振り回している集団である(注1)。
後に、並走していたランナーもその集団を目撃していたが、沿道で応援していた観客達に、その姿は見えていなかったらしい。
彼女の母親は学生時代、北白川にある女子寮で4年間を過ごしたという(「三月の局騒ぎ」)。彼女は彼女で、寮に住み憑いている(?!)「キヨさん」と数日同部屋になっている。キヨさんは黎明期のネットの海の中に優れたエッセイを残していて、彼女は一度だけ大学のパソコンでそのブログを読むのだけど、のちにそのことを思い出して探すのだが、二度と見つけることは出来なかった。
また、「キヨさん」は早朝の鴨川デルタで、「春はあけぼの~」と朗々と叫んでいるところが目撃されている。
間奏 久石譲“summer”のピアノとシンクロするように
『四畳半神話大系』 森見 登美彦 角川文庫
♪目に映ったのは夏の亡霊だ
その鴨川デルタの松林からまっすぐ北に進む。やがて鬱蒼とした森に入る。糺(ただす)の森だ。ここで行われる下賀茂神社の夏の古本市、来年で50回を数えるとのこと。
物語のマドンナ「明石さん」はここで古書店の店番のバイトをしていた。
今年、コロナ禍ぶりに訪れることができた。いわば聖地巡礼である。マスクをして歩いてる人は、ほとんど見かけなかった。
最終日は8月16日、大文字送り火の日である。
大文字送り火を京大の理学部だか農学部だかの屋上から、一度だけ眺めたことがある(注2)。万城目さんが別のエッセイで綴っていたような、隣の棟との間でロケット花火を撃ちあったり、どこからかクーラーボックスにビールを入れて売り歩く輩が現れたりすることはなく、静かに夜空に浮かぶ「大」の字と舟形、妙法を見送っただけだった。
物語と違って、何らの浮いた話の一つも思い出せない。
♪忘れないように 色褪せないように
心に響くものが全てじゃないから
※本日の「授業の時間」は、夏休みなのでありません。あしからず。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
それでは今日は、このへんで。
注1:この「十二月の都大路上下(カケ)ル」、文庫本で60ページ弱の短編であるが、その一部が全国の公立高校入試で出題された。単行本が出版された翌年のことである。もちろん、このシーンを出題した県はなかった。
注2:一種の都市伝説だが、学生の転落事故があって以降、現在では当日屋上への立ち入りはおろか、建物内への立ち入りそのものが厳重に制限されるようになっているとか。五山すべてが見渡せる数少ない場所であり、関係者だけの特権だったのだが…
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