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dai さんの日記

 
2026
7月 20
(月)
12:21
トップの本棚―汚れちまつた悲しみに
前の日記 カテゴリー  つれづれ
本文



「文豪をモデルにしたキャラクターが戦う漫画やアニメに登場する」(注1)って…

重力のベクトルを自由に操る中原中也の異能やんけ

太宰治を泣くまでウザがらみした酒癖の悪いあいつやんけ

その特徴は完全に『文豪ストレイドッグス』やん。間違いないでしょ~。


『ビブリア古書堂の事件手帖Ⅴ ~扉子と謎めく夏~』
三上 延  メディアワークス文庫
 


ここ数日わがSNSのタイムラインで、森鴎外『舞姫』が話題である。何年かごと定期的に、「高校の教科書で『舞姫』を読み主人公のあまりのクズっぷりに全女性の敵とばかりに憤慨する女子生徒」について話題に上がるようである(何界隈?)

かの胸糞小説(注2)が令和の今なお高校の教科書に載り続けている(注3)その訳について論争が起きているのである。

なお、上の漫画では森鴎外は異能「ヰタ・セクスアリス」を操るさえない中年男性として描かれている。

上記の漫画やアニメは、私の観測範囲では一部の女子中学生・高校生にファンが多い。たいていの場合、国語つよつよ女子である。

だからといって上記漫画・アニメを見たからと言って国語の成績が上がることは、読書をしただけで成績が上がるくらいあり得ない(唐突な「クジラ構文」)

ああ、話が脱線した。
本の紹介を少しだけ。

古書店の娘、扉子(17)は母親譲りの頭脳明晰さで古書についての謎を解いてゆく。1年後輩の男子、本書の主人公である恭一郎は扉子のことが好きなのだけど煮え切らない。扉子のお父さんの大輔が扉子のお母さんの栞子に対してそうだったように。

両親のエピソード(出会いから結婚まで)である『事件簿』は全7巻、扉子の幼少期から始まる『事件手帖』の5巻目(注4)である。


それでは授業をば


「全国高校入試問題正解」、通称「電話帳」が届いたので各県立高校の問題をパラパラ眺めている。

滋賀県は相変わらず論説文2題(1問は「科学エッセイ」、つまりいくばくか随筆より)であり、漏れ聞くところによると記述問題の出来が例年以上にひどいらしい。

特色入試がなくなって、みな同じ問題で受験するようになったのにこれ如何?


各県を見ていって気付いたこと。論説文でAIにちなんだもの(これは時代的にそりゃそうか)、王道の「言葉についての論考」が多くみられたのだが、おやっと思ったのは芸術論が複数県で使われていたこと。あんまりなじみのない文章を出して正確に読めるかどうか試すという意図が感じられたのだが、そもそも最近の中学生、文章自体が読めない。


いっぽう小説の出典を見てみると、特定の作品が3県以上で出題されていることはなかった模様。『水を縫う』じゃない寺地はるな、ダークサイドじゃない(『博士の愛した数式』よりの)小川洋子、それに瀧羽麻子、吉野真理子、額賀澪など、作問しやすそうな作家さんの短編が使われている。なお、「高校の部活もの」は多少減った印象。


中学生の国語担当講師でないので、また本当にざっと一覧したに過ぎないのでこれ以上は控えるが、トップを目指す人は、お茶女の論説文(吉岡洋『AIを美学する』)をやってみては?

ちょうどよい難しさで、本文をきっちり理解したうえで「解答の材料を過不足なく集め、自分の頭で答案を構成する」良い練習になりそう。

県立高校の方には、特に見るべき問題はなかったかもしれない。私の目が節穴かもしれない。


Tクラスの数学は私がやるからね。今年の高校入試の中で見るべき問題があったら、夏期講習中随時(その日の学習テーマに応じて)紹介していくね。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
それでは今日は、このへんで。






注1:『事件手帖Ⅴ』、p170を引用

注2:とはいえ、近代的自我ネイティブの現代人から見た感想である面は否定できず(Xで「たられば」さんという方がこの件について興味深い長文をポストされていた。
否、やっぱり当時の読者の多くも主人公の言動が胸糞だと感じていた模様(今の高3が中3くらいの頃、当ブログで言及した記憶があるが定かではない)。

注3:最近のカリキュラム再編で、高校での文学作品の扱い自体が軽くなっているゆえ、『舞姫』を載せる高校教科書も少なくなっているかもしれない。

注4:『事件手帖』は1~3巻まで本棚に置いてあります。4巻って読んだっけ?
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