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dai さんの日記

 
2026
5月 2
(土)
11:49
トップの本棚―ひきこもごも
前の日記 カテゴリー  つれづれ
本文



連休である。大阪大学は当塾と同じく4/29~5/6までのなんと8連休。同志社大学と大阪公立大学は4/29授業ありの4/30~5/6の7連休(水曜が2回飛ばないのでそれはそれで合理的)、京都大学、神戸大学などほかの関西の有名大学はカレンダー通りのようである。



『倫敦スコーンの謎』  米澤穂信  東京創元社  


小市民シリーズの最新作(奥付は2026年4月30日)、短編4編。
小市民を目指す高校生小鳩君と小佐内さんが、日常の謎を解き明かす。


校内の美術準備室で見つかったこの町出身の芸術家が高校時代に描いた作品が、ある美術作品の模写であるにもかかわらず当時美術展に出展されていたらしい。果たしてその真実は?(「桑港(サンフランシスコ)クッキーの謎」)


郊外にある大型ショッピングモールに、地元人気ジェラート店が出店、そこにいたスーツ姿の女性は目の前に置かれたジェラートに手を付けることもなく、フードコートの席でずっと座っていた。何らかの事情があるのだろうか?(「羅馬(ローマ)ジェラートの謎」)


調理実習で作ったスコーンは、レシピ通りの焼き時間、温度でオーブンに入っていたはずなのになぜか生焼けで食べられたものではなかった。いったい何が起こったのか?(「倫敦(ロンドン)スコーンの謎」)


海外の高名な美術賞を獲ったこの町出身の芸術家が、出身高校で講演会をすることに。それに先立って芸術家の作品のオブジェが高校で展示のために送られてきていて、それが校内で保管中に破損したのだが、講演会のときにはきれいに元に戻っていた。破損したオブジェはいつの間にどうやって修復されたのか?(「稚納(ウイーン)ザッハトルテの謎」


2年前に銀行内で撮影されたとみられるBeRealの画像が今になって拡散し、撮った本人はもちろん銀行全体の責任問題となって大騒ぎになっているが、それと同じようなあk…、いや、何でもない!(決してネタバレではない)


とにかく、他愛のない日常の謎を解き明かす話に見えて、そこには人間の悪意とか、毒みたいなものが垣間見える。それが、作中では巧妙に隠されていて、最後には明かされる仕掛けになっている。




では、授業の時間だ!


小4学習コースの国語の時間に、「勝負」から始まって、「いろいろな対義の2字をつないだ熟語を挙げていけ」というのをやった。「上下」、「大小」、「前後」、「明暗」など、など。

ひょんなことから「悲喜交々」を辞書で調べてもらうことになった。小学生用の辞書には載ってなかったらしく、自主的に大人用の辞書を引っ張り出して調べてくれた。

新明解第5版(三省堂)には、見出し語としてはなく、同じ三省堂の現代新国語辞典の中から見つけた。この子ら伸びしろあるわ~。


ついでにと言っては何だが、その日の中1の授業、「確認テストが早くできた人に考えてもらう問題」は、いつもの図形問題ではなく、四字熟語にした。

たとえばこんな感じ。↓

「悲喜交々」←読める?

「驚□動□」、「針□棒□」、「起□回□」
↑□に対になる意味の漢字を入れて四字熟語を完成させよ。



上はさすがに読めなかった(知らなかった)。下は驚天動地以外は答えが出た。
そらそやな、ついこないだまで小学生やったもんな。


かなり前の話で恐縮だが、本棚に置いてあった米澤作品に興味を持ち借りて帰った当時中1の生徒(現在は膳所高校を卒業し大学生)が、思ったより難解だったと感想をくれたことを思い出した(アニメ化、コミカライズもされている、地方の公立進学校が舞台の『氷菓』だったかな)。


確かに、「桑港クッキーの謎」の作中からざっと拾っただけでも、(中学生はもちろん、高校生にとっても)まあまあ難しい語彙が、しれっと入っている。


「藤原氏の壟断に悲憤慷慨し」
「栴檀は双葉より芳し」
「饒舌」、「陰鬱」、「寂寥」、「誰何(すいか)」、「鑑みる」、
「不遜で、おこがましくて」、
「多少の夜遊びは小市民の華と嘯いても」
「天地神名に何ら愧じるところはない」
「然るべき場所」、「顰蹙を買う」、「端緒」
「方法が稚拙でした」
「鳩が豆鉄砲を食らったような」
「緊張するでもなく、弛緩するでもなく」
「罪悪感に苛まれる」


など、など(漢字表記は、本文中のそれに従っているが、実際にはルビが振ってある)


ことわざ慣用句は別にして、上の語彙の多くはわざわざ「現代文」の語彙集に載っていないものだったりするし、テストを作る際にも、知っているだろうとわざわざ注を付けないものである。

このへんの問題意識を、次の本で振り返ろうと思う。(5月1日発売の新刊で、手に入るかどうか)



最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
それでは今日は、このへんで。







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