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dai さんの日記
2025
10月
10
(金)
22:01
本文
2025年 関西の明るいニュース
大阪・関西万博開催 何やかやで賑わう
阪神タイガース セ界制覇(予祝(なぜか変換できない)になるのでまだ「日本一」とは書かない)
神戸大学 憲政史上初の女性総理大臣を輩出(予定) 今般自民党新総裁に選出された高市早苗氏は奈良県立畝傍高校の御出身
大阪大学 「制御性T細胞」に関する研究の功績でノーベル生理学・医学賞受賞者を輩出 受賞された坂口志文先生は滋賀県立長浜北高校の御出身
京都大学 「多孔性金属錯体」に関する研究の功績でノーベル化学賞受賞者を輩出 受賞された北川進先生は京都市立塔南高校(現開建高校)の御出身
ノーベル賞のニュースは朗報だが、「失われた30年」より前の輝きを今観測しているようなもので、遥か彼方の星の輝きでもある。国立大学の運営費は削られる一方で、科学技術、殊に基礎研究にお金を出し渋る(注1)ようになってずいぶん経つから、この先日本人がノーベル賞を受賞することはないかもしれない。
ノーベル賞受賞者は公立高校出身者が圧倒的多い、というデータがあり、議論を呼んでいる。都会の難関中高一貫校が人気になり潮目が変わったのは、1970年代後半から団塊ジュニア世代が中学生になるころあたりだろうから、それ以降の世代の研究者では話が変わってくるかもしれないし、変わらないかもしれない。
『ロウソクの科学』 原作 ファラデー
文 平野累次 絵 上地優歩 角川つばさ文庫
『はたらく細胞 ⑤』 清水茜 講談社
リチウムイオン電池の礎を開いて2019年のノーベル化学賞を受賞した吉野彰先生の子どもの頃の愛読書、ファラデーの『ロウソクの科学』は、岩波文庫版と角川文庫版がある。表紙は角川文庫版の方がかわいいが、読みやすいのは岩波文庫版である。
角川文庫は、小学生向けに角川つばさ文庫を出して、近所にある「ロウソク理科研究所の原出先生」が子供たちに見せた数々の実験について、読めるようにしてくれている。
つばさ文庫版なら語彙レベルから考えて十分4年生で読めそう。
『はたらく細胞⑤』ではがん細胞を攻撃しようとするNK細胞などの白血球たちを抑える制御性T細胞が登場する。『はたらく細胞』が描くのは、ヒトの細胞を擬人化して物語り化した世界線だから、だれが見てもフィクションである。あの世界を細胞のリアルと思ってしまう人はそんなにいないだろうから、生命科学に興味を持つきっかけとしてはアリであろう。
この漫画のおかげで、今や多くの小学生は「制御性T細胞」の存在を知っていたりするのである。
「多孔性金属錯体」略してPCP(Porous Coordination Polymer)ないし「有機金属構造体」、略してMOF(Metal Organic Framework)。特定の分子を閉じ込めて保持することができるという、未来の素材だ。
ほんのひと世代前になされた世紀の大発見、大発明は、現代生活における「当たり前」(ゾルトラーク)となるのだ。人間の科学技術の進歩は捨てたものじゃない。
それでは、授業の時間だ。
10月の実力テスト数学、1年生はクラス平均点が85点に達しそう。試験範囲はおおむね方程式まで、ということなので文字式やその運用が中心の試験となっていたことだろう。もちろん正負の数については、十分に定着していることが要求されている。
偏差値はまだ成績処理がなされていないのでわからないが、針に平均点60点、標準偏差20点の易しめの設定であれば、100点をとっても偏差値70ということになるので、偏差値が60を大きく上回ったうえであれば多少偏差値が下がって出たとしても、さほど気にする必要はない。問題が易しいと高い偏差値は出にくくなる傾向があるのだ。
1年生だし、目先の偏差値よりも、学習習慣、態度が身についてきているかのほうが重要である。
テスト1週間前までに範囲を一通り見ておく(ワーク、提出物を1周したうえで、出来ていない単元、項目をチェックできている)。頭を動かして自分なりに内容を理解しようとすることを厭わない。
こういったことが出来るようになりつつあるなら、学力も点数もあとからついてくるから、心配はいらない。
ところで、中学1年生の数学についていえば、そろそろマイナスの数のかけ算(わり算)の操作が当たり前(ゾルトラーク)になってきているだろうか。
マイナスにマイナスをかけるとプラスになるということに、なんだか居心地の悪さを感じてなかなかなじめなかった人もいるだろう。然したる説明もないまま、そんなもんだと無理やり納得しているかもしれない。
この点、後々のために伏線を張っておくと、(-1)を掛けるとは、数直線においては、原点を中心として180度反対に移動するということである。
突然何を言い出したのかというと、あと3年半もすると今度は2乗して-1になる数を習うことになるだろう。勘のいいひと(私は嫌いではない)はその前にその数の存否について思いを巡らすことかもしれない。
i²=-1となるような数iを定義すると、数の世界はどのように広がっていくだろうか。
じつは、このような数iを掛けると、反時計回りに90度回転した数が得られる。つまり、2回iを掛けると符号が変わり、もう2回iを掛けると、再び元の数に戻るのである。
それでは今日は、このへんで。
注1:京大でもビーカーが足りないからワンカップの空き瓶で代用するとか、私の学生時代からよく耳にしていた話だ。大学に降りる予算が足りないから蛍光灯を間引きするとか、大丈夫なんこれ?というレベルで国公立大学にはお金がない。
注2:『葬送のフリーレン①』より。魔王軍屈指の魔法使いクヴァールが開発した貫通魔法「人を殺す魔法」(ゾルトラーク)は、かつて人類の防御魔法を貫通し、装備の魔法耐性をも無効化する最強の魔法であった。しかし80年の時を経てゾルトラークに対抗する防御魔法が開発され、現在では広く使われ、一般に知られたものとなっている。
このことから、「ゾルトラーク」とは「一般化した革新」の比喩となって広く使われている
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