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TOP  >  TOPブログ  >  dai  >  つれづれ  >  トップの本棚―読書感想文の書き方(3年ぶりn回目)

dai さんの日記

 
2025
7月 18
(金)
21:59
トップの本棚―読書感想文の書き方(3年ぶりn回目)
本文



夏休みの宿題の定番、読書感想文といえば、8月31日の夜に白紙の原稿用紙を前に書いては消し、書いては消しをし、何を書いてよいのかわからないまま何となく本のあらすじを書いて原稿用紙を埋める、という様式美がある。古事記にもそう書いてある。
ともあれ、こういう気の重い宿題は夏休みが始まると同時にさっさと片づけてしまうに限る。

浄土真宗本願寺派 西覚寺の金言を座右に置いておこう。
「明日からやろう」と
40回言うと
夏休みが終わります



そうはいっても、本を読まないことには始まらない(読まずにこの宿題を片付けるというズルい方法もあるが、ここでは触れない)。
 
本選びについて、思うところを少し述べてみたい。


『恐竜まみれ』 小林快次  新潮文庫


読書感想文は小説で書かなければいけない、という思い込みがあるかもしれないが、そんなことはない。自然科学の本を読んで、分かったことをレポートすれば、立派な感想文になる。本をきっかけに博物館や水族館などに実地見学に行きレポートを書けば、自由研究の宿題としても使える。

そう、化石発掘の話を読んで興味を持ち、福井の恐竜博物館に連れて行ってもらいその感想文を書けばよいのだ。(別に私は恐竜博物館の回し者ではない)


いや、やっぱり読書感想文は小説でなきゃ、でもあらすじを書くなと言われても何書いていいかわからない、という向きに、王道の書き方と負担の軽い書き方の二つを紹介しよう。

王道の書き方は、
 「その本との出会い」
→「主人公がどのような困難に会い、それを克服したか」
→「自分だったらどうするだろうか、どう思うだろうか(比較の視点)」


まあ、普段から文章を書くのが苦にならない人向きだと思う。

作文が苦手な人向けの書き方としては
「その本の1シーンを紹介」
→「そのシーンに関連する自分の思い出(出来事プラス感想)」×(最大3つくらい)
→「まとめ(教訓や抱負を述べるなど)」



ようは生活作文を書けばよいのだ。「遠足に行って、○○を見学した。こんなことを学んだ。楽しかった云々。」って感じで。


今年も、夏の読書キャンペーン 「新潮文庫の100冊」 が出ているので、そこから本棚に置いてある本を紹介しておこう。

読書感想文で書きやすいかと言えば…
文章を書くのが苦手な人にはおすすめしづらいかな(個人の感想です)。


『博士の愛した数式』(小川洋子)


最初の完全数(注2)といえば6である。阪神タイガースの背番号6といえば?
「おとこ~なら い~のちかけ~て、ボールにくら~い~つけっ」和田豊選手?
「き~たえ~た そのからだ~ あ~ふれ~る~ き~はく~」金本知憲選手?

これらの応援歌はそらで歌えるのに、前川右京が咄嗟に歌えない私は、博士と同じかもしれない。

それはともかく、その次の完全数は28。物語中で、背番号28は中田良弘投手がつけていた設定なのだが、博士の中で28は江夏豊である。大のタイガースファンである博士の記憶は、昭和40年代で止まっているのである。

余談であるが今28を付けているのは2024入団の高卒ルーキー今朝丸裕喜投手である。投手王国である現在のタイガースにあって、近い将来先発ローテ入りして活躍するのを楽しみにしている。


『夜のピクニック』(恩田陸)


このころの本屋大賞はよかった(しつこい!)

恩田陸の学園もの青春小説三部作(私が勝手に言っているだけ)のひとつ。
(なおあと二つは『六番目の小夜子』、『図書館の海』(いずれも新潮文庫)、異論は認める)(注1)

「みんなで、夜歩く。ただそれだけのことがどうしてこんなに特別なんだろう。」

別に歩かなくてもいいんだけれど、親元を離れてお泊りするって、なんだかワクワクしませんか。



『か「」く「」し「」ご「」と「』(住野よる)


「みんなには隠している、ちょっとだけ特別なちから。
別になんの役にも立たないけれど、そのせいで最近
君のことが気になって仕方ないんだ―。

クラスメイト5人の「かくしごと」が照らし出す、お互いへのもどかしい想い。
ベストセラー『君の膵臓をたべたい』の著者が贈る、
眩しくて時に切ない、共感度No.1の青春小説!」(公式より引用)


うん、こういう世界から離れたおっさんになって読むと、5人の相関関係がすっと入ってこない。わざとわかりにくくすることで、思いを伝えることのもどかしさを表現しているのかもしれない。きっと高校生くらいで読むほうが、すんなり読めるんだろうなぁ


それでは今日はこのへんで。




注1:いや3冊目挙げるなら『球形の季節』じゃね?(Wiki参照)という人とは仲良くなれそうにない。それならむしろ『ネバーランド』じゃね?しらんけど。

注2:完全数とは、その数の正の約数(その数自身を除く)の和がその数になる整数のこと。
つまり、6=1+2+3であり、28=1+2+4+7+14である。





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