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dai さんの日記
2024
10月
18
(金)
22:12
本文
10月14日スポーツの日、月曜ばっかり祝日になるからと立命館、同志社など一部大学は授業が。月曜の講義を受け持つ大学教員の何が大変かっていつもの保育園は休みなのよどうすんの、これ(強風オールバック風に)。
ちなみに関大、関学は休みだそうである。京大、阪大、神大も学生の授業は基本休み。国公立はどこも休みかと思ったら、東大と一橋では授業があったとか。ご苦労さんなことである。
『方舟』 夕木春央 講談社文庫
そんな休みに読んだのがこれ。文庫が出て平積みされている。よく売れているのだろう。
クローズドサークル(注1)もの。かつ「いやミス」。心が元気じゃない時には読まない方がよいだろう。
7人の若者グループが山奥の廃墟を訪れる。さらに高校生の息子を含む3人家族も迷い込む。日の暮れた山を歩くのは遭難のもとだからと廃墟で一夜を明かすことにしたら、夜中に大きめの地震が起きて出入り口が塞がれ、全員閉じ込められてしまった。
廃墟は船のような形をしていて、地下1階、地下2階とある。地下3階は地下水の影響か水没している。脱出不可能な状況下で殺人事件が起こる。被害者を除く9人のうちの誰かが犯人である。
地震の影響か地下水の水位が上昇していて、1週間で脱出できなければ全員が死ぬ。
ネタバレしないでおこうとすると、衝撃のラストがあなたを襲う、とかいうありきたりなキャッチでしか語れない。とにかくすごい(語彙力)。帯のキャッチ「この衝撃は一生もの」が示すとおり、読み終わって3日経った今も動悸が止まらない。
では、授業の時間だ。
小4国語の読み物の中に、「予兆」という語が出てきたので、
「予め」って読める?「兆し」って読める?意味は分かる?
って投げてみた。まあまあの反応。
ただ天気についての説明文だったのでと、中学受験用5年生理科のテキストに載っているような話題に若干広げてみたが、こっちのほうは反応がもうひとつ、さほど興味がなさそうだったので早々に切り上げることにした。
「予め」 〇〇〇〇め のように1文字でいっぱい音があるのはなんだか楽しい。そこで別のクラスの国語でも語彙チェックということでたくさん投げてみた。以下、一部紹介(注2)。
「悉く」 〇〇〇〇く
「些か」 〇〇〇か
「徐に」 〇〇〇〇に
「徒に」 〇〇〇〇に
「具に」 〇〇〇に
「詳らか」 〇〇〇らか
「強ち」 〇〇〇ち
「忝い」 〇〇〇〇〇い
「恭しい」 〇〇〇〇しい
「夥しい」 〇〇〇〇しい
…
…
…
それでは今日は、このへんで。
注1:閉ざされた空間の中で、犯人がこの中に必ずいるという状況。アガサ・クリスティの古典的作品『そして誰もいなくなった』がルーツとされる。
注2:上から順に「ことごとく」「いささか」「おもむろに」「いたずらに」「つぶさに」「つまびらか」「あながち」「かたじけない」「うやうやしい」「おびただしい」
ここでは副詞、形容詞(連用形は実質的に副詞である)を挙げた。
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