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TOP  >  TOPブログ  >  dai  >  つれづれ  >  daiの入試問題研究Vol.22 三角形はいずこに?その1

dai さんの日記

 
2022
11月 3
(木)
16:52
daiの入試問題研究Vol.22 三角形はいずこに?その1
本文




「上り下りそれぞれ1マイルの山道がある。上りは時速15マイルで登ったとして、下りを時速何マイルで下れば、平均時速が30マイルになるか(大意)」

前回のわたくしの記事「an indecisive story」の最後に掲載した問題である。

解答例として

「瞬間移動でもしない限り、そんなことは不可能。」でどうだろう。

【解説】

上りにかかる時間は
1マイル÷15マイル/時間=1/15時間=4分

一方、2マイルを平均時速30マイルで走ると
2マイル÷30マイル/時間=1/15時間=4分

つまり、下りにかけられる時間は0であり、瞬間移動しないと平均時速30マイルにならない。


上の問題は、あるYouTubeチャンネルで紹介されていた問題である(ただし、全文英語)。このチャンネルでアップされていた最新問題を紹介したい。
最難関私立高校の入試問題、たとえば慶応とか、鹿児島ラ・サールとかで出てきそう。知らんけど。

次の計算をしなさい。

1-4+9-16+25-…-98²+99²-100²


三手詰めやね。最上位の中3生なら、筆算不要で2分もあれば正答にたどり着けるだろう
(しれっと3Z生を煽ってみる)。


その鹿児島ラ・サールで高校入試に今年出された平面図形の問題が、そこそこ尖ってて好き。でも中3の知識(三平方の定理まで既習とする)でどうやって解くんだろう?

円に内接する四角形ABCDで、AB=3、AD=5、BC=CD、∠C=60°、対角線の交点をEとする。AC、BDの長さと、AE:ECを求めよ。(参考図略)

センター試験の過去問に同じような構図がありそう。高校生なら、正弦定理と余弦定理をがしゃがしゃやっていたら、どうにかなりそうだ。


トレミーちゃん(注1)を召喚して△ABDに余弦定理を適用すればAC、BDと立て続けに求められた(見た瞬間思いついたのがこれ)が、ラ・サールは中学生にそんなことを要求していないだろう。若干出題意図を測りかねる。

確かに正三角形を補助線に使えば中3範囲の知識で答えは出せるし、弊塾中3実践講座でも正三角形を補助線に使うような問題が出題されていたような記憶が…(第8回以降だったらゴメンナサイ)。
しかし、その程度の経験値で試験当日そんなアクロバティックな技は、なかなか使いこなせないだろうな。

後段は角の二等分線の定理に気づいてEDとEBの長さを求め、△AED∽△DECに気づけば、AEとECの長さも具体的に求められるだろう。


もう1問、東大寺学園の今年の問題がじつにおもしろい。

円Oに内接する四角形ABCDで、AB=14、AD=10、BD=6√2、∠BAC=∠DAC、対角線の交点をEとする。
(1)DEの長さを求めよ。
(2)BCの長さを求めよ。
(3)円Oの半径を求めよ。(参考図略)


そこそこレベルの高い高校生なら、いちど自分で図を描いて解いてみてほしい(三角比が身についていればさほど難しくない)。
ついでに高校生には(4)四角形ABCDの面積を求めよ。も追加しておこう。


(2)からもう難しい。
BC=x(=CDに気づかなければいけない)とおいて、トレミーちゃんを召喚しても

14x+10x=AC×6√2
∴ x=AC×√2/4
となってその先が見えない。(←アホ)

まあ、高校生なら△BCDに○○定理を適用して、簡単な方程式を解けば一発で出るのだ。

中学生なら相似2組使って文字3つ(CE=y、AE=zとでもおいて)でやらんとしょうがなさそう。

(3)に至っては高校生なら○○定理で瞬殺だろうが(それは言い過ぎ。三手詰めってところか)、中学生はどうやって解くんだろう。


そうだ、絶対無理な三角形の話をしたかったんだっけ。

とある超有名教育系YouTuberが出している動画の中に、「絶対無理」な図形の問題が出されている。それも一つじゃなくたくさん。

間違いは誰にでもあることだから、そんなに目くじらを立てなくても、という意見もあろうが、間違いを指摘されてもいっこうに訂正されないのがなんだかなあ。

その方の世界線では、三辺の長さが3cm、6cm、8cmの直角三角形や、5cm、6cm、8cmの直角三角形などが存在するらしい。


根の深さを感じているのだが、それについてはまた次回。


注1:トレミーちゃんとは、トレミーの定理のことである。
円に内接する四角形ABCDについては、一般に
AB×CD+BC×DA=AC×BD
が成り立つ(いつも言っていることだが、文字で暗記しないように)。
新中問にも載っていたような気がしたが、どうやら記憶違いのようだ。
一応、円周角と相似の知識で証明できないこともない(かなりエレガントかつ発想力の必要な証明である)。


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