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dai さんの日記
2022
2月
5
(土)
10:59
本文
☆文末に【京大クラス】土曜日「特別授業」の概要について書いています。
次の高校1年生が共通テストを受けるとき、「情報」という教科が試験科目に入るとされ、大学入試センターより「サンプル問題」が公開された。「サンプル問題」は試作段階であり大いに変更もありうると思われるので内容についてのコメントは差し控えるが、今の中学3年生が大学入試を迎えるとき、「情報」が試験科目に入るのは既定事項なのか?
私は、「情報」を高校で学ぶことそのものは大いに賛成だが、拙速に試験科目に入れることについては反対である。全国の高校で、教科としての「情報」を教えられる体制になっているかどうかが甚だ疑問だからである。
ところで、膳所高校では、「情報」の単位認定については、次のような扱いをしている。
膳所高校のホームページ「探究活動の様々な取組」によると、
「総合的な探求の時間」と「情報」を融合した、普通科「探究」と理数科「探究S」を実施しています。普通科「探究」では、日頃興味や関心を持っていることについて、自らが「問い」を立て、それを解決するための研究活動を行います。その中で、論理的、批判的なものの考え方や情報の適切な扱い方、調査方法や分析方法、発表の仕方などを身につけます。グループ研究を中心としているため、協力して意見を出し合いながら探究活動を行い、論理的に考える力やそれに基づいて新しいアイデアを生み出す力を養っていきます。
そう、ただでさえ忙しい高校生に「情報」のテスト勉強をする時間があるのか、上のような野心的でレベルの高い取り組みに水を差すことにならないか、深く懸念しているのだ。
『暗記しないで化学入門 電子を見れば化学はわかる』 平山令明 講談社ブルーバックス
ふとした疑問「水は固体に比べ液体の方が密度が大きいが、それはなぜか」。つまり、「どうして氷は水に浮くのか」ということである。
水以外の物質は、一般に、個体の方が体積が小さい。中1の理科で、温めて溶けた「ろう」を冷やすと、固まって体積が小さくなるのをやっているだろう。原子のふるまいを想像すれば、そのほうが自然である。
本書によると、その謎を解明するカギは水分子中の電子のふるまいにあるという。
考えてもいない視点だった(文系学部出身で、高校は生物選択にせざるを得なかった人並みの感想)。じつに面白い(言ってみたかっただけ)。
「物理現象にちゃちゃを入れるおっさんの話」(『科学と非科学』(中屋敷均)より、数年前に東大の現代文で出たっけ…)とともに、ぜひ土曜日の特別授業で扱いたい。
というわけで、【土曜日の特別授業】についてご案内。
「理科基礎(物理基礎、化学基礎)」と「国語(主に現代文)」をあわせて1教科「特別授業」とし、隔週交互で土曜日夜に開講します。今年度は1,2年生合同で、同一内容です。
問題を解いて考えを出し合ったり、文献を講読したり、といった大学のゼミ(教養課程でやる基礎ゼミ)的なものにできたら、と考えています。
「理科基礎」について
練習のための問題集として「物理基礎」「化学基礎」を持ってもらい、適宜授業時間中に演習をしますが、授業で扱うトピックとしては、生物、地学も含めた自然科学全般に及ぶようにしたいと考えています。そのため、適宜参考文献を提示しますので、できるだけ書店等で各自購入して読むことをお勧めします(絶版になっていない文庫、新書など手に入りやすいものを紹介するよう心がけます)。
「物理」では力学の基本を(「熱とエネルギー」まではやりたい)。物理現象を数式で表す、数式がどんな物理現象を記述しているのかを読み取る、という基礎基本を徹底し、ひいては探究活動や(物理を選択するか否かにかかわらず)今後の勉強に役立てるようにしたいと考えています。
「化学」は周期表、原子量(分子量、式量など、つまりmolの扱い)に習熟するとともに、電子のふるまいが化学現象に与える影響を想像できることを目標とします。
「国語」について
参考書兼問題集を1冊持ってもらいます。まず1学期の間に、日本語で書かれた文章を読解する基本的な技術をお伝えします。はじめは意識して、しだいに無意識に「正しく読む」ことができるようになることが目標です(このあたりは英語も同じですね)。
2学期以降は、受講生のレベルも考慮しながら適当なレベルの問題集(大学入試向け)か論説集を講読する予定です(こちらは学年当初の教材費に含まれていませんので書店等で購入していただく必要があります)。
トピックとして古文や漢文に触れることはあるかと思いますが、問題集をやる、暗記してテストをする、いう形では取り上げません。
こちらも、推奨図書を適宜紹介しますから、機会を見つけて読むことをお勧めします。
なお、「特別授業」のみの受講は受付しておりませんので、悪しからずご承知おきください。
次の高校1年生が共通テストを受けるとき、「情報」という教科が試験科目に入るとされ、大学入試センターより「サンプル問題」が公開された。「サンプル問題」は試作段階であり大いに変更もありうると思われるので内容についてのコメントは差し控えるが、今の中学3年生が大学入試を迎えるとき、「情報」が試験科目に入るのは既定事項なのか?
私は、「情報」を高校で学ぶことそのものは大いに賛成だが、拙速に試験科目に入れることについては反対である。全国の高校で、教科としての「情報」を教えられる体制になっているかどうかが甚だ疑問だからである。
ところで、膳所高校では、「情報」の単位認定については、次のような扱いをしている。
膳所高校のホームページ「探究活動の様々な取組」によると、
「総合的な探求の時間」と「情報」を融合した、普通科「探究」と理数科「探究S」を実施しています。普通科「探究」では、日頃興味や関心を持っていることについて、自らが「問い」を立て、それを解決するための研究活動を行います。その中で、論理的、批判的なものの考え方や情報の適切な扱い方、調査方法や分析方法、発表の仕方などを身につけます。グループ研究を中心としているため、協力して意見を出し合いながら探究活動を行い、論理的に考える力やそれに基づいて新しいアイデアを生み出す力を養っていきます。
そう、ただでさえ忙しい高校生に「情報」のテスト勉強をする時間があるのか、上のような野心的でレベルの高い取り組みに水を差すことにならないか、深く懸念しているのだ。
『暗記しないで化学入門 電子を見れば化学はわかる』 平山令明 講談社ブルーバックス
ふとした疑問「水は固体に比べ液体の方が密度が大きいが、それはなぜか」。つまり、「どうして氷は水に浮くのか」ということである。
水以外の物質は、一般に、個体の方が体積が小さい。中1の理科で、温めて溶けた「ろう」を冷やすと、固まって体積が小さくなるのをやっているだろう。原子のふるまいを想像すれば、そのほうが自然である。
本書によると、その謎を解明するカギは水分子中の電子のふるまいにあるという。
考えてもいない視点だった(文系学部出身で、高校は生物選択にせざるを得なかった人並みの感想)。じつに面白い(言ってみたかっただけ)。
「物理現象にちゃちゃを入れるおっさんの話」(『科学と非科学』(中屋敷均)より、数年前に東大の現代文で出たっけ…)とともに、ぜひ土曜日の特別授業で扱いたい。
というわけで、【土曜日の特別授業】についてご案内。
「理科基礎(物理基礎、化学基礎)」と「国語(主に現代文)」をあわせて1教科「特別授業」とし、隔週交互で土曜日夜に開講します。今年度は1,2年生合同で、同一内容です。
問題を解いて考えを出し合ったり、文献を講読したり、といった大学のゼミ(教養課程でやる基礎ゼミ)的なものにできたら、と考えています。
「理科基礎」について
練習のための問題集として「物理基礎」「化学基礎」を持ってもらい、適宜授業時間中に演習をしますが、授業で扱うトピックとしては、生物、地学も含めた自然科学全般に及ぶようにしたいと考えています。そのため、適宜参考文献を提示しますので、できるだけ書店等で各自購入して読むことをお勧めします(絶版になっていない文庫、新書など手に入りやすいものを紹介するよう心がけます)。
「物理」では力学の基本を(「熱とエネルギー」まではやりたい)。物理現象を数式で表す、数式がどんな物理現象を記述しているのかを読み取る、という基礎基本を徹底し、ひいては探究活動や(物理を選択するか否かにかかわらず)今後の勉強に役立てるようにしたいと考えています。
「化学」は周期表、原子量(分子量、式量など、つまりmolの扱い)に習熟するとともに、電子のふるまいが化学現象に与える影響を想像できることを目標とします。
「国語」について
参考書兼問題集を1冊持ってもらいます。まず1学期の間に、日本語で書かれた文章を読解する基本的な技術をお伝えします。はじめは意識して、しだいに無意識に「正しく読む」ことができるようになることが目標です(このあたりは英語も同じですね)。
2学期以降は、受講生のレベルも考慮しながら適当なレベルの問題集(大学入試向け)か論説集を講読する予定です(こちらは学年当初の教材費に含まれていませんので書店等で購入していただく必要があります)。
トピックとして古文や漢文に触れることはあるかと思いますが、問題集をやる、暗記してテストをする、いう形では取り上げません。
こちらも、推奨図書を適宜紹介しますから、機会を見つけて読むことをお勧めします。
なお、「特別授業」のみの受講は受付しておりませんので、悪しからずご承知おきください。
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