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dai さんの日記
2021
10月
30
(土)
21:21
本文
本日2021年10月30日は金星が東方最大離角。太陽と地球上の観測者、金星と地球上の観測者とで「なす角」が最大になるタイミングである。
大将軍校の中学生の皆さんは、早目(18:00過ぎくらい)に塾に来たら、玄関を開けるとき後ろを振り返ってみよう。薬局の看板の斜め右上くらいに、ひときわ明るく輝く星が見えるだろう。
望遠鏡で観測すれば、上弦の月と同じように右斜め下半分が太陽に照らされて光っているはずである。
なお、この後「なす角」はだんだん小さくなるが、日没の太陽が冬至にかけて南へずれていくので、11月いっぱいは同じような位置に宵の明星が観察できるだろう。
師走の声を聴くと金星の高度は急速に下がってゆき、観察には適さなくなる。
では授業の時間だ。
高校1年生対象にチェバの定理とメネラウスの定理の証明を講じた。
メネラウスの定理の証明は特色入試で出さんかなあと思っているけど、どうだろう。
そうだ、メネラウスで思い出した。
古い過去問を仕分けしていて、次の問題をどう扱うか逡巡した。思案の末、ブログに放出することにした。11年前(平成22年度)の滋賀県一般入試、数学の2番である。
(1)三平方の定理(2)相似の証明(3)作図は省略
(4)(図を表示できないので改題)
直線SG=12mを進む長さ4mのボートPQ(Pが舳先)がゴール手前PG=3mのところにいる。観測者Aは水面上の点Sから8m、岸である点Bから2mのところにいて∠ASG=90°、ABSはこの順に同一直線上にある。AQとBPの交点をCとするとき、BC:CPを求めなさい。
(ちょいちょい言葉遣いがおかしいのはスルーしてほしい。明日はボートレースダービーの優勝戦である。)
実際には上のような文ではなく図が印刷されているので(長さは自分で書き込む必要がある)、題意を誤解することなく解けるだろう(正答率は2.4%、県教育委員会発表)。
塾に自習に来た際に、古い赤本を紐解いてやってみてほしい。Zクラスの人なら初見で難なく正解してほしいところだが、果たしてどうだろう。
当時塾に行っていた人(特に大手塾の上のクラスの人)は、ほぼ全員メネラウスの定理を使って解いたんじゃないかな、知らんけど。
図を見たら、確かにメネラウス使ってくれと言わんばかりの構図やもんね。
当時はそう思ってメネラウスやね、簡単やねってコメントを出していた。
ただ、メネラウスを知らなかったとして、図を見るととりあえず点Aと点Gを結びたくなるだろう。
BP∦AGになるよう設定されていて、メネラウスなんぞ知らなくてもそれに気づけば解けるのだ。
というか出題の意図は平行に気付いて相似で比を取って解けってことだったのかもしれない。
いずれにせよ上述の問題は簡単なので(煽り)、もっと難しい問題を紹介しておこう。
腕に覚えのある諸君はぜひチャレンジしてほしい。ちょっと前の京都大学の入試問題(確か文理共通問題)である。たぶん中学生でも解ける(超難関中学の受験生でもたぶん行けるだろう)。
平行四辺形ABCDにおいて、辺ABを1:1に内分する点をE、辺BCを2:1に内分する点をF、辺CDを3:1に内分する点をGとする。線分CEと線分FGの交点をPとし、線分APを延長した直線と辺BCとの交点をQとするとき、比AP:PQを求めよ。
(大学入試なので参考図などは付されていない。自分で書く必要がある。)
解けたという生徒さんは、PMでdaiまで答えを送ってください(答えだけでOKです)(グーグル先生に尋ねるなどのチートはなしですよ。自分で紙に図を書いて解いてください)。
11月7日までに答えを送ってくれた人の中から抽選で1名様に「トニーチョッパーの缶コースター」を差し上げます。
注:「チェバ・メネ」(チェバ・メネラウス)ってくっつけると「デム・ルメ」(デムーロ・ルメール)みが…(わいだけか?)。いつの日かまた、某所に赴いて「ミルコ~!持ってこ~い!!」って叫びたい。
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