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dai さんの日記

 
2020
9月 16
(水)
22:12
トップの本棚―天才の作り方
本文

ときどき、九九が覚えきれていない子がいる。小中学校生活で何かと不便だろうと折に触れて覚えるよう促すことがあるのだが、たまに言ったところでなかなか身につくものではない。

そもそも、九九は全て覚えなければいけないものなのか。
そんな疑問を持ちつつあるとき、次の本に出会った。



『海馬 ―脳は疲れない―』 池谷裕二 糸井重里  新潮文庫


脳と記憶に関して、脳科学者の池谷裕二さんとコピーライターの糸井重里さんの対談である。初出は2002年.

東大薬学部と大学院を首席で入学した池谷さんは、小学校のときはできない子だったという。六年生の漢字テストで百点満点中2点しか取れなかったとか、九九ができなったとか。

だから九八?と問われると頭の中で「九十引く八引く八で七二」とやるのだそうだ。(注1)

私はここまで極端ではなかった(注2)けれど、中学高校時代そうやってしのいできた部分が多々あったから、わかりみが深い。


さて、授業の時間だ!


9月の実力テスト実施日、1,2年は例月通り(ただし2年の英数、地味に難しくなかった?8月に比べて大きく平均点が下がりそう)だが、3年生は県立高校模試(滋賀Vもし)を実施。滋賀県立高校の一般入試と同じ形式(5科目各50分で問題用紙は全7ページの冊子)で行う。一部の大手塾を除き多くの塾で同じ試験を実施しているほか、私立高校などを会場に公開受験も行われる(なお今年は新型コロナの影響により公開会場受験は実施されない)。
指定実施日が過ぎたので、滋賀Vもしについてはふわっとコメントしても差し支えなかろう。

数学2番は数理モデル。エスカレータで右側を空けるのと二人ずつ乗るのとでは結果的にどちらが効率的かを考察するもの。いちおう単元としては「1次関数の利用」。
試験後の授業でイの一番に質問が出た問題だ。「はじき」でお茶を濁していて本当の意味で「速さ」が理解できていない人は問題文がすっと頭に入ってこない、おもしろい問題だと思った。

4番は二等辺三角形の性質を使い倒す、これまたいい問題。この証明と作図が書けた人は相当賢いと思う。普通に特色で膳所に受かる資質はありそう。(少なくとも数学は)
作図の完成予想図から考えて、現場で「角の二等分線に向けて点Pから垂線を下ろせばよい」と気付けたら大したものだ(種明かしされるとなあんだ、てなるかもだけどね)。

平均点は40点を少し割り込み、標準偏差も15点前後(素点55点の人が偏差値60)と見たが、果たして。(注3)


中2国語、動詞の活用(種類と活用形)が出題されたが、そんなものは事前にわかっているのだから(公開、配布されている出題範囲表に書いてある!)当日朝になって慌ててどうする!
できていないという自覚があるなら直前の授業時までに練習しておかないと!


定期テストの時期と範囲が変則になる(これも新型コロナの影響)。中3数学は√と2次方程式が中心になりそう。
そこでというわけではないが「確認テストに出したいが担当校ではちょっと出しにくい面白い問題」があったのでここで紹介しておこう。大将軍やGHで上位クラスの意識の高い人は挑戦してほしい。

√(39+n^2)が整数になるような自然数nをすべて求めよ。
(注:「n^2」とはnの2乗という意味である)

答えはPMでdaiまでどぞ。正解者の中から抽選で1名様に京都大学グッズ差し上げます。
(締め切り9月24日(木)授業終了時まで)


本当は
√(12+n^2)が整数となるような自然数nはn=2以外に存在しないことを、式を使って説明しなさい。
という問題を出して、論理的な記述ができるかどうか見てみたい。採点に余裕のある難関私立や、少し誘導をつけて特色で出してもいいんじゃないかなあ。



注1:文庫版p279〜「テストのたびに公式を導き出す」参照。

注2:だから私は学部で中ぐらい止まり(もっとも東大と違い席次など存在しない)だったのかぁ←そこじゃない!

注3:もっとも、この試験を受験する層(母集団)が、通塾している受験への意識が高い層だということを考慮すると、もう少し高く出るかもしれない。


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