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dai さんの日記

 
2019
4月 16
(火)
19:02
もやもやすること。
本文
もやもやすること。

皐月賞が4月にあること。その皐月の「皐」の字がいつまでたっても覚えられないこと。その皐月賞でヴェロックスが長い審議の末、結局2着だったこと(しこたま単勝を持っていた)。こづかいの半分が本代に、残りの半分が趣味に消えるから昼食は霞を食って生きているはずなのにいっこうに痩せる気配がないこと。


『リズム/ゴールドフィッシュ』  森 絵都  角川文庫     


森絵都の処女作「リズム」。小学生向けの講談社青い鳥文庫にも入っている。森絵都は6年学習コースで最初の宿題に出したから、その点検の時に「みかづき」知ってる?なんて聞いたら
子どもらから、お母さんが(ドラマを)見てた、っていう返事が返ってきた。
反抗期のさゆきをはじめ、登場人物が「優等生」すぎて(言い換えれば毒がなさ過ぎて)、今の中学生に積極的に勧めたいかどうか微妙である。でも、中学生の頃の自分には勧めるかもしれない。「まあ、素直になりなよ」って。
主人公のさゆきの親くらいの年齢になった今だと、むしろ周りの大人に反発するさゆきのことを応援したくなる。けれども、中学生の時に読んでいたら果たして素直に応援できただろうか。「現実を見なさい」という大人に反発する友達に、「まあ、大人になりなよ」って言ってたかも。
さゆきの2年後、高校受験の年の1年を描いた「ゴールドフィッシュ」。
さゆきが勉強に没頭しすぎて周りに心配されるシーンがある。いやなことをシャットアウトするのに勉強は意外と役に立つ。
中学生のさゆきに宛てた、いとこのお兄ちゃの手紙が刺さった。
〜「人生は試練の連続」だとか「社会は厳しい」だとかいうのは、生きてりゃ誰だってわかることだから、わざわざ教えたり教えられたりすることじゃない。
それよりかおれは、「人生は楽しい」って話をしたかった。〜「ゴールドフィッシュ」より


さて授業の時間だ。

中2社会(栗東草津とグリーンヒルのSクラス)を受け持っている。カリキュラム上平安時代は1回で終わることになっているが、テキストはあっさりしすぎているのだ。(なお学校の教科書は輪をかけてあっさりしている)。中学時代、日本に鉄道が敷設される(明治5年だっけ)より前の昔にまったく興味を示さなかった私からしても全く面白くない。
「授業は記憶のとっかかりを作るべくエピソード重視、確認テストはどうしても覚えてほしいところを厳選して」
という私の方針からすると40分で平安時代は語りきれないのだ。
菅原道真公の毀誉褒貶は文化史を語る上でのターニングポイントだし、国風文化→『枕草子』ときたら残り二つもついでに聞きたいし、『竹取物語』は一大スペースファンタジーだし、末法思想を語るとアルマゲドンのテーマが流れてくるし。
平将門(のちの神田大明神)は武士の台頭を示すエポックメイキングだし、藤原純友は「海賊王に、俺はなる」とか言っちゃうし、源氏も平氏も先祖をたどると意外なところにつながっているし。
崇徳上皇は保元の乱に敗れた後朝廷のひどい仕打ちに血文字で抗議するし、でもびっくりするほど穏やかな歌が百人一首に残っているし。
まあ、頭の中に大雑把なストーリーが残っていればそれでよいのだ。授業で話したエピソードはそのきっかけに過ぎない。

おしらせ
1学期、私の担当授業は以下のように落ち着きそうです。
月 栗東草津校(全日)
火 GH→栗東草津
水 大将軍
木 GH
金 GH→大将軍
土 GH(夜のみ)

どうぞよろしくお願いします。
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