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dai さんの日記

 
2018
2月 24
(土)
14:41
京はかなどめ(栗草本棚だいっ)
本文
『青の数学』 王城夕紀 新潮文庫

生徒の一人に教えてもらって読み始めたのだが、登場人物の名前がいちいち難しい。

「京」を「かなどめ」なんて、知らなきゃ絶対読めない。毎回振り仮名を打っておいてほしい。加えて、最初に出てくる方程式の解き方を考える場面で、「モジュラー算術」で「法は何だろう」とくる。並みの中学生はここでくじけるだろう。あるいはスルーするか。だからと言って、いちいち物語中に説明を加えることをしていては冗長になり、これまた物語を楽しめなくなる。難しいところだ。現にラマヌジャン数は「二通りの3乗の和で表せる数」と一言入っている。

2巻のオイラー級数の件(くだり)までたどり着ける中学生はどれくらいいるだろう、なんて感想を持ちながら、とりあえず2巻読了。

あ、塾に持ち込んで閲覧に供した本の感想を述べるのが目的じゃなかった。「京」を「かなどめ」と記憶する話をしたかったのだ。

大人になると、子どもに比べて単純記憶ができなくなってくる。

厄介なことに、個人差はあるが、ちょうど英単語を覚えなければいけない中学生くらいからその傾向がはっきりしてくるのだ。

「京」=「かなどめ」だと、何度も繰り返すより他ないのか。

今まで持っている知識とつなげることができれば、この読み方はすうっと頭に入る。「いろは歌」である。

「いろはにほへと…」の最後が「ゑひもせす京」という既知の情報と頭の中でつながれば、もう一生忘れないといっても過言ではない。

こうやって無駄知識が増え…否、賢くなっていくんだよ。

と、塾生の皆さんには常々発信していきたい。
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