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dai さんの日記

 
2023
5月 23
(火)
19:39
トップの本棚~ハルチカ
本文



映画『ハルチカ』、2017年3月公開、高校生になったハルタ(佐藤勝利)とチカ(橋本環奈)は幼馴染。廃部寸前の吹奏楽部の復活に青春をかける胸きゅんムービーとのことだったが、公開してすぐ毀誉褒貶(きよほうへん)賛否両論の激しい作品だった。

個人の感想だが、原作の設定も良さも何もかもガン無視の残念な作品だと思う。
ミステリー要素も恋愛要素も皆無で、橋本環奈がフルート頑張るだけの青春映画。部員を集める前半部分が冗長でかつ薄っぺらい。顧問の草壁先生(小出恵介)に至っては一切伏線回収しない(なんも説明がない)。顧問がすごい人だったという設定に意味は?そして原作では探偵役だったはずのハルタどこ行った?


大人の事情によりテレビではやらないだろう(注1)が、事情がなくともテレビでやることはたぶんないだろう。


『退出ゲーム』 初野 晴  角川文庫


そう、原作はめっちゃ良いのだ(個人の感想です)。


「私はこんな三角関係をぜったいに認めない」とは、冒頭のチカの心の声である。

吹奏楽部の顧問であり音楽教師である草壁先生をめぐって恋のライバルであるハルタとチカは高校1年生。物語中で探偵役のハルタと、助手役のチカが学校内で起きる様々な事件を解決するたび、吹奏楽部に新しい仲間が加わる。

ちょっと何言ってんかわかんないでしょう。この設定が「ハルチカ」シリーズを「ハルチカ」たらしめているのだ。


六面とも真っ白なルービックキューブの謎を持ち込んだのは、難病により弟を亡くしたこと(それ自体は本人に何の罪もないのに)をきっかけにオーボエをやめてしまった成島さん(「クロスキューブ」)。ハルタがこの謎を解いたとき、亡き弟が成島さんに遺したメッセージが彼女の背中を押す。


ほか、演劇部との即興劇対決を通じて、中国系アメリカ人でサックス奏者のマレン君の引き抜きを図る頭脳戦(「退出ゲーム」)など、全4篇。


なお、草壁先生の謎(なぜ国際的な指揮者として将来を嘱望されていた彼が、公立高校のいち音楽教師をやっているのか)は、本作中で明かされることはない。シリーズはこのあと、『初恋ソムリエ』『空想オルガン』『千年ジュリエット』『惑星カロン』と続いてゆく。


『退出ゲーム』『初恋ソムリエ』は現在GH校に、『空想オルガン』以下は現在栗東校に。短編集なのでどこから読んでもおススメ。(一部つばさ文庫に降りてきているくらいだから小学生でも大丈夫)


さて授業の時間だ。


中2理科、化学の佳境に入ってゆく。

金属は多かれ少なかれ酸化する(ここでは酸素原子と結合する、という意味でOK)が、結合のしやすさは金属によって違う。テキストのある問題はそれを確かめる実験を素材にしているのだが…。

ボーキサイト(酸化アルミニウムを50%あまり含む鉱物資源)からアルミニウム単体を取り出すには大量の電気が必要である。鉄だったら高温で熱すれば済む。銅だったら実験室のガスバーナーで足りる。


高校特別授業、結晶について(金属結晶、イオン結晶、分子結晶、共有結合結晶)、及び金属結晶の原子配列(もはや「化学基礎」の範疇ではないが)について約50分の講義を聴いてもらったうえで、「記憶」と「理解」のしくみについてお話しするなど。


金属結晶は、金属によって結晶のでき方が異なる(体心立方格子、面心立方格子、六方細密構造)が、それぞれの代表例にどのような金属が挙げられるか、単位格子当たりの原子の数と充填率など計算の仕方が分かるかどうか。

前提知識なり、関連知識があると、新出事項も記憶しやすいし、忘れない。つないで、覚えるのだ。逆に、知っていく言葉しか使われていなくても全体をつなぐ背景が分からないまま聞いているととても分かりにくい。また、学習してすぐ1回目の復習(それは思い出すだけでもよいし、誰かに説明できればもっとよい)をすると学習効率が飛躍的に上がる。そんなことを実験、実演を通して体験してもらったのだ。


それでは今日は、このへんで。



注1:映画公開後の出演者のスキャンダルや、公開当時と社会状況が異なるからと言って作品そのものをキャンセルするのは違うと思う。
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