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dai さんの日記

 
2021
8月 10
(火)
20:32
トップの本棚―フィボナッチの日
本文



8月9日は何の日か。そりゃあ長崎に原爆が落とされた日。
平和の祈りを。

数学的には、8月9日はフィボナッチの日。去年もそう書いた。
(2020ねん8月10日「半沢直樹3」にて)

それは1/89を小数表記してみればわかる。

1/89=0.01123596…
え、わかんない?

そこで、
1/89=0.01
  +0.001
  +0.0002
  +0.00003
  +0.000005
  +0.0000008
  +0.00000013
  +0.000000021
  +0.0000000034
  +0.00000000055
  +…


『国語、数学、理科、漂流』  青柳碧人  文春文庫



塾の夏合宿か、楽しそうだな。でも弊塾で実施するなら夏期講習代は今の倍もらわないとな。それはちょっと割に合わない。
というよりも何よりもこのご時世に団体でどこかへ出かけるとか、正気の沙汰ではないように思える。

代わりにと言うと何だけど、中3生は日帰り合宿があるぞ!(注:実践講座のことである)

手洗い・マスク・密を避けて・換気。
ランチ中も無言で(ちょっとかわいそうな気もするけど、心を鬼にして…)。


物語はタイトル通りである。夜中にこっそり無人の船に乗ると、いつの間にかロープが外されており、漂流する。果たして船に乗ってしまった3人は無事に戻れるのか?


作中に出てくる「科目クエスチョン・理科」の1問目、食塩水の濃度の問題が面白い。2年前のとあるクラスでこの問題を授業中紹介したところ、「計算上正しい答え」(理論上は間違っている)を出してきた生徒が3人いて、その3人は膳所を特色で合格した。

今年は2年の子に授業中(個別対応中)に出したところ、翌日「計算上正しい答え」を持ってきた。将来が楽しみ。

その詳細はここでお話しするわけにいかないが、かいつまんで言うと
「異なる濃度の食塩水が入っているビーカーAとビーカーBがある。ビーカーAからビーカーBに何gか移してよくかき混ぜ、その2倍の量をビーカーBからビーカーAに戻したところ、ビーカーAの濃度が22.5%になった。はじめビーカーAからビーカーBに何g移したか。」

まあ、近い問題は新中問3年にも載っているので、やったことがある人は想像がつくだろう、ただの面倒くさい2次方程式の問題である。
なお本問は辺々整理したのちに定数項が5桁になる(因数分解は可能)なかなか骨の折れる問題である。


では授業の時間。

連立方程式の文章題に四苦八苦しているクラスメイトをよそに、涼しい顔で全部解き終わった子が一人いたので、「中学数学で解くバーゼル問題」を見てもらった。

そう、「自然数の逆数の平方和はπ²/6」というあれである。

必要な道具は、直径の円周角は90度ということと、直角三角形の直角頂から斜辺に下ろした垂線の長さに関する定理(注1)。


こんど機会があったら、
「自然数の無限和は-1/6」(注2)
とか
「フィボナッチ数列の無限和は-1」
とかやってみよ♪

(数列の和を使った、手品みたいな説明。特にフィボナッチはシンプル過ぎて笑えてくる。もっとも、これらは中学数学…あっ高校数学も、の範囲を完全に逸脱するので、授業外で)



注1:直角を挟む二辺の長さをa、b。直角頂から斜辺に下ろした垂線の長さをhとおくと、
1/h²=1/a²+1/b²
これは、三平方の定理と三角形の面積から簡単に証明できる。

注2:いわゆる接続解析の話である。なお、「数字であそぼ。5」第25話を参照。奥様お手製のレモンパイを食べ過ぎた早乙女先生は柵の穴におなかがつっかえて出られなくなってしまう。
8月19日追記
後刻、後半戦が始まったところで実演して見せたところ、自然数の無限和は-1/12になりました。本文の「-1/6」はまちがいです。お詫びして訂正いたします。


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