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DANZEN さんの日記

 
2006
10月 20
(金)
21:50
柿食へば 鐘が鳴るなり
本文


非常ベル 鳴りー

こんばんは。コロ助です。



先日捥ぎ取った柿についてです。

校に着くや否や、事務室の机の上にコロリーンと転がしておきました。

まずはH君が来校。
彼は先生よりも早く塾にやってくるのです。そして黙々と勉強をはじめます。
偉いでしょ。

そんな彼は柿には全く気付きません。


そのうちにY先生登場。
早速柿に気が付きます。

「柿じゃないですかぁ。どうしたんですかー?」

その声を聞いてH君もやってきました。

私は澄ました顔で「たべる?」と一言。

もちろん、二人は「食べる」と「食べる」と大はしゃぎ。

「渋柿じゃないの?」と少し疑われもしましたが
「大丈夫ですよ。僕も食べるから」と言えばすぐに疑念は吹っ飛ぶのです。
いいなぁ。素直(タンジュンと読む)って。

まずは生徒のH君から。(目線を入れてあります。ご了承下さい)



いただきまぁす!














「うっ!」







様子が変です。それに続けとばかり、Y先生も。
良いですねぇ、生徒の様子を見ても臆さない心意気。


「いただきまぁす!」







普通じゃんって顔をしてますね。
この時、彼の口内では水溶性シブオールが粘膜のタンパク質に作用し猛烈な勢いで凝固し始めているのであります。

あーめん。














収斂(しゅうれん)作用は味覚ではなく体性感覚(痛覚)として脳に伝えられていくのであります。

お?目が泳ぎはじめたぞ。










痛覚は大脳に到達し、周囲にそれを伝えるために「オレ、気付いたよっ!」という表情を作り始めるのです。










しかしシブオールはそんな余裕をあざ笑うかのように攻撃を続けるわけですね。
既に彼に余裕はなくなってしまいました。

以降、連続でお楽しみに下さい。


















H君が口を押さえているのは笑っているからではありません。

彼の口内にはまだ柿が・・・。


H君のお母さんスイマセン。
決して苛めてるわけではありませんので。


このあと、渋みを押さえる魔法のクスリをあげまして一件落着と・・・ならんのですね。
大パニックの舌が鱗(うろこ)状態から解放された彼らは次なる獲物を・・・。

そうして小学4年生はみんな「渋い」というのがどういう事かを体験したのでありました。




渋さは柿に含まれるタンニンが口内のタンパク質と結合し、これが刺激となって脳に伝わると「渋い」という痛覚となるのですね。
因みに「辛い」も痛覚です。

甘い柿にもタンニンは同じように含まれているのですが、水溶性ではないので口内では反応しないのですね。
腸内では反応するようになるらしいですが、腸ではそれを感じないということですね。
というわけで健康上は全く問題ありませんのでご安心を。

タンニンは緑茶にも多く含まれていますね。
殺菌作用があって、虫歯予防にも健康にも良いとされていますね。

粘膜のタンパク質が凝固することで粘膜の保護になります。
さらに細菌やウイルスもタンパク質で出来ていますから殺菌になるのですね。

柿に含まれるタンニンは青果三強渋味成分と言って超強力なんですよ。
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