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DANZEN さんの日記

 
2006
10月 16
(月)
00:55
能楽鑑賞
本文

昨年に続いて今年もS先生にご招待いただきました。
昨年は何がなにやらさっぱり分からず、S先生の作って下さった解説があった故、何とか楽しむことが出来ました。
伝統文化や、やっぱすげぇー。というのが率直な感想でありました。
数日間耳から離れなかったのが、囃子のリズムと掛け声でありました。

「いよぉー、よぉーーぉ、ぽんっ!」

あれねぇ、面白いんで車ん中でやってみたんですよ。
できないですねぇ。
出来ないもんだから、やばいアホの遠吠えみたいになるんですねぇ。絶対人前ではやらんほうが良いですね。


今年は天鼓(てんこ)という曲をシテ(主役)として舞われるということで、楽しみに参らせていただきました。

なにせ能はまったくの素人ですから、今回もS先生から戴いた謡曲物語のコピーが頼みの綱。
これがないと、私にはさっぱり分かりません。

実際見に来ている方もそういう方は多いのではないか知らん?僕だけ???

これまでお面を被っているのは霊を演じているからだとばかり思っていたら、どうも違う様子。
前半はまだ生きてるおじいさんの役だけどお面被ってましたし。

どうも主役は面を被って良い?というルールっぽい。
大変なルールですね。面を被ったら全然前が見えなさそうで、危なっかしいのです。(要らぬお節介ですね)

今回は舞台の一番隅に一畳程度の台が設置されており、そこに上がったり降りたりするのですが、足を見てると端っこを探ってるっぽい。
うわぁ、落ちるーとは思いませんでしたが、あれは怖いなぁ。

今回は2回目ということもあって、落ち着いて鑑賞することが出来ました。
前回感じた程、掛け声とか笛とかが印象に残んなかったのは何でだろ。ちょっと元気がなかったような気もする。

新たな発見は、能面って結構表情あるような気がするなぁってこと。
能面を見て感じるのか、雰囲気から感じるのかは分かりませんがね。
主役があれを被るのは深ーい意味がありそうだなぁと思いましたね。
それから、クライマックスでストンと終わってしまう心地良さ。
ふと思ったことですが、最近あんまりこういう終わり方に触れてないような気がしたので新鮮でした。

最後に面白かったこと。
一曲目は「生田敦盛」でした。平敦盛の霊が出てきて一の谷の合戦の様子を再現してくれるのです。
装束の袴?部分が白いんですね。
これがとても面白かったのです。

正面を向いていると、武者という威圧感が伝わってきます。あの能面であの姿で真っ直ぐ此方に突進されると、お子様は間違いなく泣くでしょう。
横から見たら大変凛々しく(りりしく)うっとりします。

ただね、後姿が傑作なのです。(こんなこと思っているのは間違いなく僕だけなんでしょうが)

全体としては非常に立派な、三角形型の装束なのです。
で、後ろを向くとそれが目立つのです。

下の部分が真っ白で、裾が綺麗に広がって、頭の部分は当然黒。
それがまた真っ直ぐに下ろされた髪なんですよ。
で、その髪には白の鉢巻が巻いてある。

もうね、 お・に・ぎ・り なの。

前から見ると「いやぁ。こわいよー」
横から見ると「かっくいぃー」
後ろからだと「おむすびだぁ!」
それも白い干瓢巻き。

能の舞って、肩の線が上下に動かないようにしているようなんですね。摺り足で動いていらっしゃる。
だから前向きにこられると「ずずずっ」と突進されるような威圧感。

後ろからだと
「むーんうぉーくおむすびっ!」
すべるおむすびです。スムーズです。転がったりしないのであります。

途中で刀を抜いて振り回すのですが、それも後ろを向いた瞬間、私の目にはなんと「つまようじ」と見えてしまう。

後ろから見ていて腹側に刀がまわると「あ、つまようじがおむすびに!くわれてしまわれるーーー」


あかん、、、もう二度と招待されんだろうな。
ごめんね。
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