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dai さんの日記

 
2025
6月 13
(金)
22:03
トップの本棚―On Liberty(1859)
本文




中学社会では歴史で「啓蒙思想」を習う。この「啓蒙」って言葉はなんだか鼻持ちならなくて嫌いだ。ともかく、次の3冊の書物と歴史的背景について学習する(3冊目初出は「公民」か)。

J.ロック 『統治二論(市民政府論)』
J.J.ルソー 『社会契約論』
シャルル=ルイ・ド・モンテスキュー 『法の精神』

中学の社会で必ず出てくるこれらの書物だが、実物を(日本語訳とはいえ)手にした者はなかなかいないだろう。社会の先生でも読んだことのある方はそんなに多くないと思う。

上2つについて、私が大学時代に読んだ岩波文庫版を本棚に置いてある。よかったら手に取って眺めてみて(1ページ持たずに挫折するかもだが)。

なお、『法の精神』は持っていない。岩波文庫版でも上中下各450ページ越えの3巻セット、しめて4103円の大部である。


『自由論』 J.S.ミル 岩波文庫   


そんなこと思っていたら、中3生でこれを借りて帰っている剛の者がいる。すごい!

J.S.ミルは19世紀イギリスの功利主義の思想家である。
「自由の名に値する唯一の自由は、我々が他人の幸福を奪い取ろうとせず、また幸福を得ようとする他人の努力を阻害しない限り、我々は自分自身の幸福を自分自身の方法に置いて追及する自由である」(引用上掲書p30)

興味を持って手に取ってくれるのはうれしいことである。日本国憲法の人権規定における「自由権」の位置づけやその射程を探求するうえで大いに示唆に富む本なのである。もっとも、さすがに中学校の公民の教科書に「功利主義」の文字が出てくることはないかもしれないが。

高校生的にも、ベンサムの功利主義との違いと「他者危害の原理」を押さえておけば及第点じゃないかな(現在使用されている「公共」の教科書参照)。



それでは、授業の時間だ。


社会科に言及したので、ちょっと前にあった社会科についての話題を取り上げておこう。

ここでは度々言っているように、一般に公開されているYouTubeのいわゆる勉強動画、玉石混交で大半はごm…言い過ぎた大半は「石」だと思う。

某有名塾の無料動画で、講師の先生が「水俣病は遺伝する」と発信していることが世間に明らかになった(被害者団体が差別につながる旨発信元に抗議したとの報道があった)件である。

発信元の塾からお詫びのコメントが出されていたが、講師の先生(中学受験塾の偉いさんで著書も何冊か出しておられるし、1冊当欄で紹介した本もある)は、少なくともご本人のSNSアカウントでは何ら触れておられない。

ま、世の中には何の役にも立っていないどころか全力で有害な発信をした(注1)うえでいまだ訂正せず、私が学者の代表でございとばかり声ばかり大きい東京大学教授先生様もおられるようだし、まあしゃあないか(しゃあないとは言っていない)。


あ、いわゆる勉強動画じゃなくて、パロディ(替え歌など)なんかの方がずっと勉強になるよ。

まずは「可愛くてごめん」の替え歌で、「総理大臣でごめん」(初代伊藤博文から第100代岸田文雄まで、山本権兵衛→大隈重信のくだりが好き)からの、「神っぽいな」の替え歌で「原っぽいな」(寺内内閣から近衛内閣くらいまで、大正デモクラシーから2度の大戦へ)、「大戦っぽいな」(セルビア皇太子暗殺からベルサイユ条約、ロシア革命まで、ドイツを中心に)を続けてどうぞ。


これで中3社会1学期の期末テストはカンペキだ!(完璧だとは言っていない。テストが終わってからの視聴をおススメします)



それでは今日は、このへんで。




注1:いわゆる「放射能デマ」と甲状腺がんの過剰診断、それに原発事故処理にともなう「汚染水デマ」を私は許さない。







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