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dai さんの日記
2025
2月
27
(木)
16:56
本文
今年も国公立大学入試の日がやってきた。
(受験した皆さん、本当にお疲れ様でした)
となると、京都大学吉田南キャンパスの門を入って正面やや左手に、毎年恒例のあの工作物―大体その様子は地元新聞の速報版と翌朝の社会面に写真が載る―折田先生像が現れる。
今年の折田先生は「…かっぱ」?
知らない子だぁ、どちらさま?
手元のスマホで検索してみる。便利な世の中になったものだ。
なんか見覚えのある競走馬の名前しか出てこない。えっ?河童のキャラクターの正体を知りたかったのに。
空目で、「ちかっぱ」を検索していたのだ。先日の世界最高賞金(一着賞金1000万ドル)、サウジカップを優勝したフォーエバーヤングと、そのレース前の紹介映像(当地で製作された現地の生映像をリアタイで見ていた。アラビア語ではなく英語での放送だった。)のせいで、お星さまになった「伝説の名馬」、リアルスティール(注1)に脳を焼かれていたに違いない。
検索すべきは、「はなかっぱ」だった。
折田彦一先生は、
頭に花を咲かせるか
っぱとしてやまびこ
村の若返りに尽力し
、京大に春夏♪秋冬
♪朝昼晩~♪な学風
を築くことに多大な
功績を残した人です。
どうかわか蘭を咲か
せてくれってか。
がりそー
(完全詠唱)
「はなかっぱ」については翌日、「はなかっぱ」をご存知だったなの先生に詳しく教えていただいた。大変よく分かった。
受験生「ああ、自分なりの花を京大で咲かせなさい、という先輩からのメッセージですね。がんばります。」(試験日当日朝、某SNSの書き込みから)
この受験生、4月になったら鴨川デルタで新歓されていてほしい。
『中学受験の国語 5つの手順ですいすい解ける』 松本亘正 片岡上裕 実務教育出版
YouTubeの教育系動画ほどではないが、圧倒的に「石」の方が多い中受向け・高受向け参考書界隈の中で、数少ない「玉」の参考書の1冊である。
世の中には「ぼくのかんがえたさいきょうのこくごどっかいもんだいかいとうてくにっく」が溢れていて、そのほぼ全てが再現性に乏しいシロモノである。ネットの無責任な書き込みであれば無視すればよいだけだろうが(YouTubeは特に注意!)、古くはセンター試験国語のオカルト攻略法など、出版されているものもあって、なかなか厄介である。
「こういうときは、こうっ!」みたいな技を100以上も集めた本もあるが、それ全部覚えんの?そしてそれは仮に身につけたとて我が子が受ける来年の入試で使えんの?いや絶対ムリやろ、ていうかムダやろ(特定の著作物について文句を言ってるわけではございませんのであしからず)。
身につけたいのは、「汎用性のある、まっとうな読み方、解き方」である。この点、「5つの手順」は実際に出題された中学入試問題に沿ってわかりやすく紹介されている。大事なのは「汎用性」、言い換えれば当たり前を身につけることである。特殊な場面でのみ通用する怪しげなテクニックを100も200を覚えたところで現場で使えない。正しく読めば、そんなことをしなくともまっとうに答えられるのである。
さて、授業の時間だ。
国公立大学の入試が行われたということは、各大学で出題された問題についての話題が(仕事柄)耳に入ってくるわけで…
「東京大学の国語で、小説が出た」らしい。
東京大学の現代文は、評論が出る。それは滋賀県立高校で評論が出るのと同じくらい当たり前のことである。受験生は出題傾向に添って受験勉強をするし、塾や予備校は出題傾向に添って対策講座を開く。
以前から述べていることだが、滋賀県立もそろそろ小説に舵(かじ)を切らないかしらん。知らんけど(やるとしたら来年だと思うけどね)。
それでは今日は、このへんで。
注1:「伝説の名馬」リアルスティールは、GⅠドバイターフの勝ち馬であり、チカッパとフォーエバーヤングの父である。現役の種牡馬であり、お星さまになどなってはいない。(日本人とアラブ人の星や月に関する文化の違いなのだろうか)
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