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dai さんの日記

 
2025
2月 10
(月)
17:11
トップの本棚―科学と非科学(再読)
本文



【お詫び】昨年度の東京都立高校の国語問題(共通問題)で出題された「この夏の星を見る」(辻村美月)からの読解問題ついて、以前クッソ簡単との評論をしたことがありましたが、言い過ぎました。撤回し謝罪いたします。

ナマ言って申し訳ございませんでしたあぁぁぁぁっ(スライディング土下座)


特に[問3]は誤答の選択肢が巧みで、傍線部だけ読んで適当に選ぶと間違うようにうまく作られている。正答率は60%ほど。うちのクラスの国語ニガテ君は見事に引っかかっていた。



『科学と非科学 その正体を探る』   中屋敷 均  講談社現代新書


神戸大の細胞機能構造学の先生が書いた科学エッセイで、数年前東京大学の現代文で出題された文章の出典である。

なお、同じ先生が書かれたちくまプリマーの、『わからない世界と向き合うために』(2024年2月刊)が、いろいろな中学の今年の入試で出題されていた。高校入試に向けてのチェックならこちらがおススメ、と言いたいところだが楽〇ブックスでは品切れである。(だからと言って、ラ〇マなどで中古品を高額購入する必要はない)


以下「プロローグ」より引用

現代において「非科学的」というレッテルは、中世の「魔女」のような「異端」の宣告を感じさせる強い力を持っている。それは科学の万能性・絶対性が現代社会では無邪気に信じられているということの証でもある。しかし、…


かかる問題意識を、軽妙勝つ巧みな比喩を使って説明している。これらの比喩を「どういうことか」と説明させるのが東大の問題であり、おそらく各中学入試で出題された問題であろう。

なかでも「おっさんの茶々」のたとえがお気に入りである。とりわけ生物の分野では、理論を検証するために実験をしたところで、様々な外部要因が重なってなかなか理論通りの結果が出ないことがある。その要因のわからなさとどう向き合い、科学的に正しい態度で折り合うか、これから学問の道に進む学生、生徒たちに問いかけているのだろう。


では、授業の時間だ。


小学生膳所クラスの理科、5年生は水溶液の濃度、6年生は全部の範囲を終了して水溶液について復習している。

膳所クラスでは中学受験対応のテキストを使い、小学校で学習する各単元の内容を深掘りしていく。中学受験のコースと違うところは、バリバリ暗記してバリバリ入試問題を解く、というやり方ではなく、じっくり理解しながら、というスタイルをとるところである。


水溶液の単元では、「水溶液を当てまSHOW」という映像を共有した。試験官に入った塩酸、硝酸、硫酸、王水、シュウ酸、炭酸、リン酸、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、以上9種の水溶液を同定するという内容である。
9種の水溶液の中で、じつは水酸化ナトリウム水溶液が最も凶悪である。やや大げさながら、「手についたら指が溶けるで」と教えてある。

なぜか中学受験のテキストには言及があるのだが(逆に言えば中学校の教科書ではこの点一切言及がないのだが)、アルミニウムは塩酸だけでなく水酸化ナトリウム水溶液にも溶ける。アルミン酸ナトリウムの水溶液となり水素が発生するのである。酸アルカリで説明できない現象だからかな?


いや、9つのうちでは王水がダントツだろう、というかもしれないが、見るからに毒々しい水溶液は誰しも扱いが慎重に取り扱うからかえって安全なのである(危険でないとは言っていない)。

では、王水にアルミニウムが溶けるだろうか。この点理論上は「ほぼ溶けない」はずなのだが、ちゃんと「おっさんの茶々」が入って、盛大にブクブク泡が発生していた。あ~あ。


それでは今日は、このへんで。




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