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dai さんの日記

 
2024
7月 13
(土)
00:43
トップの本棚―平成のすたるじあ
本文



東京都知事選挙が終わって、京大文系出身者の嫌なところばかり集めてギュッと煮詰めたような「政治屋を一掃する」政治屋さんのめっきペリペリぶりが衆目を集めた。

「〇〇さん、サブウェイ(注1)注文できるかな」(©ふかわりょう)

〇〇構文と呼ばれ可視化された詭弁は、おそらく彼の好感度を大幅に下げたことであろう。

かしか?…シカ?

(ぬん!)しかのこのこのこ こしたんたん しかのこのこのこ…(共感性羞恥により錯乱)(注2)


同じ京大出身ならもう一人の冗談さん、じゃなかったジョーカーさんの方がまともで具体的な政策を出していたかも(所詮泡沫イロモノ候補)。ジョーカーさんのポスター見ていると、どこまで本気でどこから冗談かわからない(いや、よくわかる)ところがあるが。

【7/12追記 後から知ったことだが、選挙公報には「一夫多妻制」て書いてたらしい。ジョーカーさん、思考実験としてならともかく、都知事候補の公約にそれ書くのは当選する気ないやろ】


ともあれ、YouTubeのショート動画やTikTokの刷り込み効果って怖いね。
よい子のみんなは、夜中にあの手の動画をだらだら見るのは止めようね。


『あしたのことば』  森 絵都  新潮文庫


小6国語の教科書(光村)に載っている「帰り道」をはじめ、「言葉」をめぐる珠玉の短編9編。
小学生(中学受験する子なら5年生くらい)に「情景描写」を教えるのに、こんなにドンピシャの教材はない。

たとえば、「アスファルトの水たまりに西日の反射がキラキラ光る」(文庫p13)で主人公の心情の変化をとらえることができるかどうか、小学校高学年レベルの読解力が身についているかどうかの試金石だと思う。

7話目の「風と雨」。クラスにいる全然しゃべらない子の物語。あるとき風香は、その子は一言も口はきかないけれど、一生懸命聞いていることに気づく。感涙必至。


引き続き、読書の時間だ。

7月に入り各レーベルが夏のキャンペーンを始めた。キャンペーン対象の本を購入すると特別なしおりがもらえたり、図書カードなどが当たるプレゼントに応募できたりする。


今年の角川文庫、カドイカさんは絶妙にトップの本棚を外してきている。

「本の旅にはじめて出かける君へ!はじめての扉」からは…

『氷菓』 米澤穂信 
いつの間にか密室になっていた地学準備室。アニメ版のOP(注3)も良き。

あれ、これだけ?伊予原新も恩田陸も森沢明夫も朝井リョウもあるのに、タイトル全部外されてる。


あ、谷山紀章リコメンドでもう1冊だけあったわ。
『さいはての彼女』 原田マハ
「頑張ることに疲れたとき、読んでほしい1冊です」とのこと。


「わくわくの謎とあっという驚き!ミステリの扉」からは、たくさんありそう。

『ラプラスの魔女』 東野圭吾 
遠く離れた温泉地で相次いで起きた硫化水素中毒事故。双方の現場にはどちらも謎の娘、円華がいた。

あれ、こちらも1冊だけだ。この夏休みで3冊くらい増えそう(注4)だけど。



「怖いものみたさにご用心!ホラーの扉」からは…

『きのうの影踏み』 辻村深月
「大切な誰か」を思い出す、怖くて、優しい、絆の物語。そういや子どものころ住んでいた団地にある「前の公園」の風景を思い出していた。


「時代を超えて共感!名作の扉」からは…

『高野聖』 泉鏡花
文豪ストレイドッグスのカバーコラボ。泉鏡花はうら若き乙女ではなく写真で見るとシュッとしたおっさんやで。

『宇宙のみなしご』 森 絵都
小学6年生の感想文にどう?ちょっと敷居が高いかな。夜中にこっそり人ん家の屋根にのぼって空を見上げる話。


あと芥川龍之介に夏目漱石に宮沢賢治に梶井基次郎があるけど角川文庫版じゃなかったりするのでここでは言及しない。


「どれも絶対外れなし!ベストセラーの扉」からは…

どれもまあわかる。わかるんだけども、読んだことがありそうでじつは未読の本ばかりだった。

山田風太郎の『八犬伝』。映画化するんや。へえ~。


あ、つらつら駄文を書いていたらてっぺん越えてるやん。


それでは今日は、このへんで。おやすみ。
中3生のみんなは実践頑張るやで~





注1:大都会にあるアメリカ発祥のサンドイッチチェーン。細かく自分好みに注文できる。相手の話を聞こうとしない石〇さんには確かに難しそうだ。この辺だったら、京都駅八条口のイオンモール(駿台京都南校御用達)か、彦根のビバシティにある。どっちも微妙に遠い。

注2:平成一桁みあふれるナンセンスまんが。きんぎょ注意報みが…。なぜシカ?なぜ日野(東京都)?なぜツノは脱着可能?


注3:京アニ制作、2012年4月~放送。当時の教え子(中2)に教えてもらったのがきっかけで全シリーズ読破したが、気づけば干支が一回りしておる!

注4:『僕の神さま』 芦沢 央は現在絶賛読書中。よかったら来週の「トップの本棚」に短評を書くつもり。


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