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dai さんの日記

 
2021
4月 19
(月)
18:10
トップの本棚〜鉄壁
本文
因数分解の(1)の解答に計算間違いがありました。
お詫びして訂正を加筆しました。。、(4月26日)



外出自粛を始めて、1年余りたった。この期間中隣の府県に行ったのはわずか2度だけだ。
一度は8月末に福井の某温泉に、もう一度は11月の下旬に京都へ買い物に。
基本的には西は瀬田川、東は野洲川の範囲内で生活していることになる。



『東大英単語熟語 鉄壁』  鉄緑会  KADOKAWA


高校生の英単語帳、よく使われているものなら何でもいいと思う。
膳所はちょっと前まではZ会の「速単」(いわゆる速読英単語)だったが最近は駿台の「シス単」(システム英単語)を使っているらしい。
あとは「データベース」(桐原)とか、「ターゲット」(大学JUKEN新書)とか。

だいたい学校で指定されていたりするので、よっぽど合わないということでない限り浮気する必要はないかと。

「鉄壁」はどう?という質問を受けたので1冊購入し最初の数セクションをやってみた。。YouTubeで鉄壁マラソン的なことをやっていたのでちょろっと興味があったわけだ。
テーマ別に50のセクションに分けて類義語、対義語を広く収録してあり、見出し語に対する例文や語源の解説なども充実している。読み物として面白いが、単語帳としては厚すぎて、通学のお供には使いづらそう(お値段も類書の倍ほど)。

セクション2で”particular”の類義語として”spetific”が挙がっていた。「具体的な」という訳語をつけてあったが、対義語としては”vague”とか”ambiguous”(注1)とか出ていたから、いわゆる「具体⇔抽象」の文脈でとらえるべきではないだろう。
なお、索引をみると”concrete”(具体的)⇔”abstract”(抽象的)はセクション23の見出し語にある。



さて、授業の時間。

4月6日の記事で「因数分解」を取り上げた。答え合わせをしておこう。

(1) x^2-119x-3600を因数分解しなさい。

差が119で積が3600の2数を見つければよいのだが、差が奇数ということは2数のうち一方が奇数のはず。
そのことに気づけば、3600=2^4×3^2×5^2(注2)で、2^4=16は一方に寄せられるはず。すると他方は135、だめなら75、45と試していくことになるだろう。
135と16の差が119なので、これでビンゴ!
(x-135)(x+16)

おおっとしまった。計算間違いをしているぞ!
16の相手は225。135じゃないぞ!
やり直し!!

しかも9や25をバラしたら両方に3や5が入るから
3の倍数でも5の倍数でもない119などなりっこない。

つまり16✕9か16✕25しかありえないが400はありえないから
検討するのは一つ、16✕9のみ!


16×9で144すると相手は25。
今度こそ間違いなくビンゴだ!!!

(x+25)(x-144)



(2) x^2-170x+7176


和が170で積が7176を探す。偶奇を考えると7176を偶数×偶数に分解だが、7176が3の倍数ってことに気づくとして299で詰まる可能性が高い(まあ17^2=289は覚えておきたいところだからあと試す数字は13しかないけれど)。299=13✕23が分かっても今度は2^3✕3の振り分けが問題となる。3✕8(3を振り分けたほうが奇数になる)以外を13と23に振り分けて和が170を作るのだからなかなかに骨だ。7176に近い平方数があれば簡単なんだけど…
というわけで「平方完成」という手もある。xの項が偶数だから計算は楽だ。

(x-85)^2+7176-85^2
=(x-85)^2-49
=(x-85)^2-7^2
=(x-85+7)(x-85-7)
=(x-78)(x-92)

85×85にかかる時間次第だが、おおむね1分以内にできそうだ。


(3) (x-6y+3z)(x+2y-z)+5z(4y-z)-20y^2 (明大明治高校だったかな)

この時期の高校1年生にちょうどいい負荷で因数分解の練習問題になりそう。全部かっこを外してxの降べきの順に整理、たすき掛け2回で因数分解できる。

でもこの問題は高校入試問題。前の二つのかっこ内のyとzをみて置き換えをしてみようと思うかどうか。

そう、2y-z=Mと置けば次のようになる。
(x-3M)(x+M)-20y^2+20yz-5z^2
=(x-3M)(x+M)-5(4y^2-4yz+z^2)
=(x-3M)(x+M)-5M^2
=x^2-2Mx-8M^2
=(x+2M)(x-4M)
=(x+4y-2z)(x-8y+4z)


紙幅が尽きてきた。次回は平方根の乗除の計算についてお話ししよう。
今日はこの辺で。


注1:”ambiguous”は「曖昧な」、とか「どちらとも取れる」という意味の形容詞。理科講師としてはこの機会に”amphibian”(両生類)もついでに覚えてほしい(授業で覚えろとは言っていない)。

注2:3600の素因数分解を杓子定規にやる必要はない。3600=36×100=9×4×4×25という感覚を持てるよう指導してゆく。
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