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dai さんの日記

 
2019
9月 4
(水)
16:05
栗草本棚―引っ越しのご挨拶
本文
引っ越しだ。ふくらはぎの筋肉痛がヤバい。普段の運動不足がたたっている。
引っ越しだ。腰がえらい。ってこれは引っ越し関係なくてずっとだけど。
栗東草津校、教室のある建物が東に200メートルほど移転しました。ドア越しに世界地図の見えるピンク色の建物(元フォトスタジオのあったところ)です。今後ともよろしくお願いします。

『教室の灯りは謎の色』 水生大海 角川文庫      

十代の息苦しさを描いた連作ミステリー。主人公はとあるきっかけで不登校になった高校生、舞台は塾兼サポート校、探偵役となるのはその塾の英語の先生である。こういうサスペンス要素のない人の死なないミステリー(謎解き)は私の大好物である。
ただし、夜10時台ドラマのようなきわどさが若干(注1)あるから、小学生には勧めない。同じ作者で、小学5年の4人組が林間学校を抜け出して肝試しをするところから始まる『消えない夏に僕らはいる』は、以前小学生にもどうぞと勧めたけれどね。


さて授業の時間だ。

晴れある引っ越し後最初の授業は、私の担当であった。中3実践講座第2回である。
数学では、なかなか難しい図形の問題が2問、出題されていた。1問は頂角30度の二等辺三角形の面積が絡む問題。中学受験では定番だが一般の公立中学生には見慣れたい構図だ。三平方の定理を学習すれば、上位生にはどうってことない問題だけど。
もう1問は同じ頂角30度の二等辺三角形に気づくかどうかの問題。角度の問題だしはじめから二等辺三角形が二つ、台形が一つ見えているから簡単、簡単。求める角度をxとおいて、三角形の外角で…とやっていると堂々巡りになる厄介な問題。まさかのラングレー?!(注2)と思いきや、隠れた1:2:√3から逆に頂角30度の二等辺三角形を見つける、というトリッキーな問題。三平方を習っていない中学生が(いや仮に既習だったとしても)初見で解けたら天才!と言わざるを得ない。
むしろ今回は1次関数をしっかり合わせたい。傾きと切片とか中点の座標とか、基本的なことが身についていれば解き切れる良問だと思う。膳所レベルで合否を分ける問題。

「大切なのは何が正解かではなく、なぜ正解できなかったのか」ということ。
実践受講生は解説を踏まえて、この点を意識して復習に励もう。

たとえば地理。三重県、佐賀県、宮崎県がそもそもどこにあるかよくわかってないレベルだったら、都道府県の場所から復習するべきだろう(そのレベルなら1番の日本地理は全滅に近いだろう)。
今回歴史で出来の良くなかった問題。平安時代の節目の一つが遣唐使廃止だという意識があれば前後の史実の並び替えが出来るだろう。天台宗、真言宗はそれより前だし、国風文化はそのあとに決まっている。奥州藤原氏の活躍は武士の台頭とのかかわりでもっと後の出来事、とつながってほしいところである。


注1:私が小学生の頃、つまり昭和の末期にはもっと早い時間にもっときわどいドラマをやっていてよく見ていた記憶があるけどね。「うちの子に限って」とか。
注2:別に中学生や高校生がラングレー(の整角問題)を知らなくたって京大くらい受かるよ。現に私もこの仕事をするまで知らなかったし。
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