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dai さんの日記
2018
6月
26
(火)
22:36
本文
『満願』 米澤穂信 新潮文庫
夏の定番と言えば、怖い話である。怖い話にはリアリティが必要だ。闇雲にそこに霊がいるだの祟りがあるだの言われたところでさほど恐ろしいとは思わない。夜の清滝トンネル(注1)を自転車でくぐっても何も感じなかった私のような霊感まるでなし人間にとってはなおさらである。
そういう意味で『満願』は、行楽帰りの琵琶湖線の中で読むには少しもったいなかった。真夏の夜更けに取っておけばよかった。
運命に絡め捕られた悲劇はその因果に気付いた者を慄然とさせる。こういう怖い話はフィクションの世界で十分である。
さて、グリーンヒル5Z国語は故事成語。みんな語源をしっかり調べてきてくれた。
授業では蛍雪の功からずいぶん脱線したがご容赦を。ドラえもんの秘密道具の中にも故事成語があったね(たとえば「サイオー馬」)。ということで次までの宿題「人間万事塞翁が馬」の意味と、類義語の「禍福は糾える縄の如し」(←答え言っちゃってる)を調べておこう(ネットリテラシーの第一歩。ネットを使うときはおうちの人と一緒にね)。
りつくさ1S理科も、えらく脱線してしまった。
状態変化の話から「飽和」、「湿度100%とは」とあちこちに話が飛んだが、「割合を語るときは何を基準にしているか明らかにしよう」というメッセージは伝わったのか、どうか。
グリーンヒル6Z算数は面積図をそろそろ終わりにしよう。
面積図とは見た目以外まったく関連のない
「面積8平方センチメートルの正方形を作る問題」
をポイントアップ課題としたけれども頭を柔らかくね。
怖い話ついでに日本3大怨霊のひとり菅原道真公について。
本当は百人一首に採用されている「神のまにまに」(注2)が個人的にはお気に入りである。
けれどもこれは彼が名声を縦(ほしいまま)にするきっかけである宇多天皇に仕えていた時に詠まれた歌だ。怨霊のおの字もない。
そこで今回は醍醐天皇時、左遷されて大宰府に発つ時の一首を挙げておくことにしよう。
道真公の不遇の死後、都に降りかかった天災まで怨霊の所為にされてはのちの学問の神様も浮かばれまい。
東風(こち)吹かば 匂ひをこせよ 梅の花 主(あるじ)なしとて 春な忘れそ
菅家
注1:大学1回の時、クラスメートと清滝川でキャンプした。ちょうど今頃の話だ。清滝トンネルは、嵐山から化野を越えて愛宕山の登山口へつながる道中にある。そんなところを夜中に自転車で通るなんて、今思えば酔狂なことである。
注2:このたびは ぬさもとりあえず 手向山 もみぢの錦 神のまにまに
道真の機微が感じられるお洒落な一首だと思う。
夏の定番と言えば、怖い話である。怖い話にはリアリティが必要だ。闇雲にそこに霊がいるだの祟りがあるだの言われたところでさほど恐ろしいとは思わない。夜の清滝トンネル(注1)を自転車でくぐっても何も感じなかった私のような霊感まるでなし人間にとってはなおさらである。
そういう意味で『満願』は、行楽帰りの琵琶湖線の中で読むには少しもったいなかった。真夏の夜更けに取っておけばよかった。
運命に絡め捕られた悲劇はその因果に気付いた者を慄然とさせる。こういう怖い話はフィクションの世界で十分である。
さて、グリーンヒル5Z国語は故事成語。みんな語源をしっかり調べてきてくれた。
授業では蛍雪の功からずいぶん脱線したがご容赦を。ドラえもんの秘密道具の中にも故事成語があったね(たとえば「サイオー馬」)。ということで次までの宿題「人間万事塞翁が馬」の意味と、類義語の「禍福は糾える縄の如し」(←答え言っちゃってる)を調べておこう(ネットリテラシーの第一歩。ネットを使うときはおうちの人と一緒にね)。
りつくさ1S理科も、えらく脱線してしまった。
状態変化の話から「飽和」、「湿度100%とは」とあちこちに話が飛んだが、「割合を語るときは何を基準にしているか明らかにしよう」というメッセージは伝わったのか、どうか。
グリーンヒル6Z算数は面積図をそろそろ終わりにしよう。
面積図とは見た目以外まったく関連のない
「面積8平方センチメートルの正方形を作る問題」
をポイントアップ課題としたけれども頭を柔らかくね。
怖い話ついでに日本3大怨霊のひとり菅原道真公について。
本当は百人一首に採用されている「神のまにまに」(注2)が個人的にはお気に入りである。
けれどもこれは彼が名声を縦(ほしいまま)にするきっかけである宇多天皇に仕えていた時に詠まれた歌だ。怨霊のおの字もない。
そこで今回は醍醐天皇時、左遷されて大宰府に発つ時の一首を挙げておくことにしよう。
道真公の不遇の死後、都に降りかかった天災まで怨霊の所為にされてはのちの学問の神様も浮かばれまい。
東風(こち)吹かば 匂ひをこせよ 梅の花 主(あるじ)なしとて 春な忘れそ
菅家
注1:大学1回の時、クラスメートと清滝川でキャンプした。ちょうど今頃の話だ。清滝トンネルは、嵐山から化野を越えて愛宕山の登山口へつながる道中にある。そんなところを夜中に自転車で通るなんて、今思えば酔狂なことである。
注2:このたびは ぬさもとりあえず 手向山 もみぢの錦 神のまにまに
道真の機微が感じられるお洒落な一首だと思う。
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