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TOP  >  TOPブログ  >  なかしゃん  >  つれづれ  >  授業中、変化球を投げる

なかしゃん さんの日記

 
2018
4月 28
(土)
15:28
授業中、変化球を投げる
本文
GH校・大将軍校の国語担当のなかしゃんです。
授業は好きです。授業中の「ライヴ感」が楽しいなと思う。



先日、中1の国語の授業でのこと。

なかしゃん:「先週、接続語の説明したよね。『だから』の働きは何だった?」

生徒:「順接〜」←何人かが発言

なかしゃん:「そうね。じゃあ、『しかし』は?」

生徒:「対比」

なかしゃん:「うん。対比を表すよね。それを働きでは何という?」

生徒:「逆接」

なかしゃん:「うん。逆接だ。他に接続語にはどんな働きがあった?」

そこで「並列」とか「選択」とか声が上がる。
と、ここまでは前回の授業の接続語の種類を口頭で確認です。


なかしゃん:「ふーん。じゃあ、話し言葉の『だって』って働きは何?」←変化球
ホワイトボードの端っこに『だって』と書いた。

みんなの顔が「え?」ってなる。

なかしゃん:「みんな、『だって〜』ってよく使うでしょ?」

話し言葉なので、その分類は当然テキストには書いてない。
みんなが何だろうと考えていく。

生徒:「順接」←一人が発言

なかしゃん:「順接?じゃあ、『だから』と同じ働きなの?えっと、『だから』って前後の関係ってどんな関係だった?」

生徒:「『だから』の前が理由」←一人が答える

なかしゃん:「うん。そうだったね。『だって』はどう?」

生徒:「あ、違う」←別の生徒が気付く。

なかしゃん:「うん。違うよね。どうして?説明して」

生徒:「順接は前に理由だけど、『だって』は接続語の後が理由」

なかしゃん:「そう。正解です。順接じゃないよね。そうすると、『だって』の働きは他にどんな接続語と同じかな?後半に理由がくるのは何?」

生徒「『なぜなら』」

なかしゃん:「そうです。『なぜなら』は「理由説明」だったね。『だから』と『だって』は言葉は似てるけど、働きは違うよね。」

(最後に、『だって』は書き言葉としては使わないようにという注意を補足した)


接続語を問う問題で重要なのは『文章に入れて読んでみて、意味が通じるものを選ぶ』という感覚ではない。
当てはめて読むことによって判断できるかどうかは、文章の内容の難易度に左右されるし、自分のフィーリングによって答えを選ぶというやり方はおよそ学問的じゃないだろう。
接続語の問題で問われている力は、接続語の前後の関係に気づくということだ。
そのためには、接続語の働きを正確に把握しておく必要がある。
基本的なことをあいまいにして、正確な答えを推論することはできない。
自分の出した答えの説明こそが「国語力=論理的な思考」じゃないかと思う。


生徒には一つでも思考の助けになる知識を持って賢くなってくれるといいなぁ。

授業ってホントにおもしろいですね。
ネー(´・ω・)(・ω・`)ネー
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